通販で有名な「ニッセン」もクレジット業務を展開していて、そのなかには過払い金が発生しているケースも少なくありません。そこで今回はそのニッセンのクレジット部門である「ニッセンGE」の概要や現在の経営状況、そして過払い金請求にかかる時間や返還金の回収率などについて、詳しく触れニッセンGEへの過払い請求を考えている方の参考になれればと思います。
ニッセンGEとは
通販行で有名なニッセンと、外資系クレジット会社「GE(ゼネラル・エレクトリック)」が共同出資して、2000年10月に設立したのがこのニッセンGEです。
ニッセンGEの直近の経営状況
親会社であるニッセンの通販事業は非常に順調に見えますが、クレジット部門であるニッセンGEの経営状況は決して良いものではなく、他の大手信販会社に比べれば、過払い金請求に当てる資金的余裕は、あまりないことが考えられます。
ニッセンGEの過払い金請求の対象期間と当時の金利は?
ニッセンGEが発行している主なクレジットカードは、「ニッセンマジカルカード」というものです。通販会社が発行しているカードなので、ショッピングのイメージが強いですが当然キャッシング枠も設けられていて、過払い金が発生している可能性があるのは、このキャッシング枠を利用した場合です。
現在はしっかりと法廷金利の18%を下回る金利ですが、2009年12月頃より前のキャッシングにはそのほとんどが29%に近い金利を課せられていたので、既に完済しているがそれまでに返済していた分、もしくは現在も返済中だが契約開始が2009年12月以前の方の場合は、過払い金が発生している可能性は非常に高いと考えます。
ニッセンGEの過払い金請求で多い傾向や特徴
ニッセンという、非常に有名で現在も多くの利用者のいる通販企業が母体にあるからか、過払い金請求に対する対応は、巷の消費者金融に比べれば非常に親切でスムーズです。
しかし、直近の経営状況の項でも触れた通り、ニッセンGE自体の経営状況は芳しくなく、グループの連結決算が赤字決算になっている大きな原因にすらなっているので、それも「今のところ」といわざるを得ません。
ニッセンGEから過払い金が返還されるまでの期間の目安
裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合
この会社はおおむね話し合いでの和解を中心に、早期に解決する方針をとってきます。
その期間は請求者の妥協によって若干の幅があるものの、早ければ1ヶ月半~2ヶ月で、提示された返還金の和解金に納得がいかず満額に近い回収を狙って交渉を続けても4ヶ月~5ヶ月で振り込みまで完了している様です。
裁判(訴訟)を起こした場合
ニッセンGEは訴訟に入ると態度を硬化させるケースが多く、しかも発生している過払い金の総額がそもそも少額の場合が多いので、費用面や労力を考慮すると、満額和解もあり得る話し合いで解決させることを強くおすすめします。
ニッセンGEの過払い金請求の回収率の目安
裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合
個人で過払い請求した場合話し合いでの和解では、この会社はおおむね6~7割程度の和解案を出してくるのがほとんどです。
裁判(訴訟)を起こした場合
前の項で触れた通り、裁判にかかる費用や時間を考えると、交渉次第では満額返還もあり得るので裁判は考えずにいた方がよいでしょう。
ニッセンGEに過払い金請求する時の注意点
他社からの借り入れや銀行ローンへの配慮、ニッセン本体利用への影響は
ニッセンGEは完全にニッセンの子会社で他の消費者金融や、銀行などとは完全に独立しているため、ここに過払い請求するときに他の借り入れを完済する必要は特にないと考えます。
また、他の信販系貸金業者のように銀行のローンの保証業務は全くしていないので、その点も考える必要はありません。
ただし唯一、母体のニッセンでのショッピングを、このニッセンGEが発行するカードで分割支払いなどを利用している場合、過払い金請求をした時点で利用が停止され、一括返済を求められる場合や、過払い金返還額と相殺するケースがあります。
この時過払い金返還額がそのショッピング利用分を上回っている場合は問題ありませんが、もしショッピング利用額が残債として残ってしまう場合は、これが過払い金請求としてではなく「債務整理」と捉えられます。
すると、請求者の信用情報上に「事故案件」として最大5年間残ってしまい、以降新たなカードの発行やローンを組むのがその期間難しくなるので注意してください。
一度完済してまた借入れをしている場合
この会社への過払い金請求では裁判に持ち込むメリットはほぼないと説明しましたが、過払い金発生期間中一度完済し、再度借り入れしたケースでは少し話が変わります。この場合、完済した分の契約と、再度借り入れ始めた契約が連続したものなのかそうではないのかという争点が出てくるのですが、これについては裁判所の裁定を仰ぐ必要が不可欠なので、ニッセンGEがいくら時効を主張しても応じず、提訴に踏み切る可能性もあります。
過払い金請求の時効に注意
前の項にも関連してきますが、過払い金請求ができるのはその時効が成立する「完済から10年」までです。現時点でも返済が続いている場合では問題ありませんが、既に完済しているならば、その時効が迫っている可能性も高いので速やかな対応が必要です。
ニッセンGEの過払い金請求を専門家に依頼するメリット
ニッセンGEに対しての過払い金請求は、特に話し合いでの交渉において専門家に依頼した場合スムーズに限りなく満額に近い回収率がとれているのが特徴なので、よほど少額で依頼金や成功報酬が割りに合わない以外は、専門家に頼んだ方が手間かからず楽に過払い金が回収できるでしょう。
ニッセンGEの会社概要
ニッセン・ジー・イー・クレジット株式会社
〒604-8223 京都市中京区新町通錦小路下る小結棚町444 ニッセン四条新町ビル
TEL:075-288-2000(代表)
FAX:075-254-5680(代表)