借金

借金を放置するとトラブルになる?想定される事態や解決方法とは

借金の返済は一般的に毎月、決まった期日までに入金をして行います。しかし給与の減少ややむを得ない事情などで返済が遅れてしまうこともあるでしょう。しかし、返済を何度も放置をしてしまうとどうなるでしょうか。

この記事では借金の返済を放置した場合に起きるトラブルや、解決方法に焦点を当てて解説します。現在返済に苦しんでいる方、長期間返済を放置している方は是非ご一読ください。

借金の返済を放置しているとどんなトラブルに発展するの?

お金を借りた以上は、約束の日までにきちんと返済の原資を用意し、相手方へ送金をする必要があります。では、約束を履行できずに返済を放置するとどうなるでしょうか。この項では代表的なトラブルを4つ解説します。

1.遅延損害金で借金が増える

借金の返済を放置していると、借金は増えていくことをご存じでしょうか。「遅延損害金」や「遅延利息)とも呼ばれるもので、返済が遅れたことにより利息が増えてしまうのです。

遅延損害金は通常の返済の際に発生する利息よりも高くなっています。つまり、返済を放置していると借金がどんどん増えるというトラブルが起きるのです。

2.督促が始まり一括請求のリスクが上がる

借金の返済を放置していると、返済遅延3か月程度を目安に督促状や督促の電話が開始されます。勤務中であっても構わず連絡が入るので、周囲の方に借金があることを知られる可能性があります。

それでもなお借金を放置していると、内容証明郵便などで「一括返済を求める通知書」が届きます。返済能力が危うい方とみなされ、保証会社が保証人となっている場合などは代位弁済の手続きが進行してしまいます。

3.信用情報機関に情報が登録される

3か月以上返済を遅延していると、信用情報機関に情報が登録されます。返済能力が危ういことがその他の金融機関にも知られるため、クレジットカードが使えなくなったり新しい借入に関する契約もできなくなります。

信用情報機関に情報が登録されると金融面での信用が大きく低下することになり、スマホの新規契約なども難しくなります。返済を遅延すると実生活に大きな影響を及ぼすのです。

4. 訴訟や支払い督促が行われる

借金の返済を長期間放置していると、ついには裁判所から通知が届きます。訴状や支払い督促が届いたら、裁判所での手続きを経て財産の差し押さえを求められていることを意味します。

この段階に至るとご自身で対処をするのは難しいでしょう。しかし、裁判所からの通知を無視してしまうと敗訴してしまったり、裁判所から仮執行の通知が届き財産を差し押さえられてしまうのです。

借金の放置、少しの期間だけなら大丈夫?返済遅延を避けるべき2つの理由とは

借金の返済を怠り、放置しておくと大きなトラブルを招きます。では、わずかな期間の放置なら許されるのでしょうか。この項では借金の返済遅延を避けるべき2つの理由を解説します。

1.クレジットカードが更新できない

短期間の返済放置であっても、遅延を繰り返す人は貸金業者やクレジットカード会社側から見るとどう感じるでしょうか。「返済が危うい」という印象を持たれる可能性はどうしても否定できません。

返済の放置が多いと、金融機関側としては「信用できない」と判断する可能性があります。わずかな放置であっても繰り返すことで途上与信に影響し、クレジットカードの次の更新時に影響する可能性があります。

ちょっとの返済放置ならいいや、と何度も繰り返すうちに信用が大幅に低下し、クレジットカードが更新できないというリスクが上昇するのです。借りたお金は、期日内にしっかり返済することが大切です。

2. 生活がルーズになる

借金の返済を放置してしまうような行為を繰り返していると、生活がルーズになりがちです。返済を守らない状態を繰り返しているうちに、また借金をし散財してしまう可能性があります。

ちょっとの油断をきっかけに、遅延損害金の増加に伴い返済不能に陥る人は大勢いるのです。借金はルールを守って返済をしなければ、いずれ生活にダメージを受ける可能性が極めて高いと言えるでしょう。

返済したくてもお金がない!借金を放置せず解決する方法はある?

本来借金は放置をせずに返済を続けていくべきですが、社会情勢の変化や急病などの事情により返済に行き詰まることは誰しもに起こり得ることです。では、返済に行き詰まった時にできる対処法はあるのでしょうか。

1.返済ができない時点で借入先に相談を

返済が行き詰まったら、放置をするのではなくまずは借入先に「相談」をしましょう。返済できない理由を伝え、いつなら返済ができるのか協議を行うことで、督促への発展を防ぐことができます。

しかし、返済のめどが経っていないと交渉が決裂する可能性があります。借入先に相談をする際は現在のご自身の状況を整理し、返済原資となるお金をいつ用意できるのか説明する必要があります。

2.おまとめローンの審査を受ける

多重債務に陥っている場合には、1つの借入先に返済をまとめる「おまとめローン」という方法があります。1つにまとめることで返済遅延を防ぎ将来利息の削減も目指せるので、おすすめの方法です。

しかし、おまとめローンには審査が行われています。すでに何度も返済遅延や放置を繰り返している場合には、おまとめローンの審査が落ちる可能性があるので注意が必要です。

3. 弁護士や司法書士へ相談

返済のめどが経たず、先行きが不安定な状況なら一度法律相談をうけることがおすすめです。現在のご自身の状況を冷静に第三者が法的に分析することで、借金の解決方法がわかります。

法律相談を行っても、必ずしも弁護士や司法書士へ依頼をするわけではありません。多くの法律家が初回相談を無料で実施しているので、軽くアドバイスを受ける気持ちで法律相談を訪ねてみると良いでしょう。

借金を放置せず、法律相談を受けるメリットとは?

借金を放置すると起きてしまうトラブルについては、法律相談を受けることで解決の糸口が見つかります。では、法律相談を受けるメリットとはどんな点が挙げられるでしょうか。2つのメリットを解説します。

1.過払い金がわかる

メリットの1つ目は「過払い金がわかる」点です。長期間借入と返済を繰り返してきた場合、古い借入に関しては過払い金が発生している可能性があります。

借金の法律相談をきっかけに、過去の取引に関して過払い金が判明する人は多く、借金の大幅減額につながる人も少なくありません。場合によっては過払い金により完済ができる人もいるのです。

2010年6月18日の改正貸金業法の完全施行よりも前の借入には、ひょっとすると過払い金があるかもしれませんので、早めに法律相談を受けてみてください。

2. 債務整理についてわかる

法律相談を受けた結果、借金の返済が難しいと判明した場合には債務整理を検討する段階です。弁護士や司法書士は、現状を丁寧にヒアリングし債務整理の方法を提案できます。

債務整理には「任意整理」・「個人再生」・「自己破産」の主に3つの方法があります。弁護士や司法書士に依頼をすることで、今のご自身に即した手段で借金を整理することが可能です。

借金の放置はNG!早期解決に向けて法律相談へ踏み出そう!

この記事では借金を放置した際に起こるトラブルや、解決方法について解説しました。借金の放置はメリットとなる点は1つもなく、デメリットばかりです。遅延をすることなく返済できるように、借入時から計画をしましょう。

弁護士や司法書士は債務整理以外にも過払い金に関しての相談にも対応しています。特に過去の借入を現在も抱えている場合は、過払い金の調査も兼ねて法律相談を受けてみましょう。