過払い金

アイフルの過払い金請求いくら戻る?デメリットは?特徴と対策・費用と期間

アイフルに過払い金請求をお考えの方、アイフルに過払い金請求するときにデメリットはないか、あるとすればどう回避したらいいか、気になっていませんか?アイフルに過払い金請求する基本的な流れと共に、気を付けなければいけない注意点やリスクもまとめました。アイフルから過払い金を取り戻したいと思っている人は必見です。アイフルに過払い金請求するときの参考にしてください。

アイフルの過払い金請求の特徴

  • 経営状態は不安定
  • 話し合いだけだと3割~5割しか返還されない
  • 裁判で時間稼ぎをしてくるので決着(返還)までに時間がかかる

チワワのCMで一躍有名になったアイフル。過去には28.835%という高い金利で貸付けをおこなってきました。アイフルが金利を引き下げたのは2007年8月1日以降の新規取引からなので、それ以前にアイフルからお金を借りていた人はアイフルの過払い金請求の対象者です。

アイフルは大手消費者金融のなかで唯一、銀行系のバックがついていない「独立系」の消費者金融です。銀行系列の消費者金融であるアコム、プロミス、レイクなどと比べると経営は不安定なので過払い金請求の対応はスムーズではありません。執拗に減額での和解を迫ってくるので、満額回収したいなら時間と手間がかかります。

自分でアイフルに過払い金請求するのには根気も必要です。時間と労力がかかることを考えると、そこまでの余裕がない方は費用がかかっても弁護士や司法書士に依頼することをおすすめします。

アイフルに過払い金請求してから過払い金が返還されるまでの期間と回収率の目安

アイフルの過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼した場合

話し合いによる交渉(任意交渉)の場合

  • 回収率の目安

40%

  • 返還されるまでの期間

2ヶ月

裁判した場合

  • 回収率の目安

70~100%

  • 返還されるまでの期間

4~8ヶ月

依頼する弁護士や司法書士の交渉力によって差が出ます。また、個人でアイフルに過払い金請求した場合はもっときびしい結果になるでしょう。

話し合いで和解案としてアイフルから提示される金額はかなり低いもので、3割~5割が相場です。その金額に納得できない場合は裁判を起こすしかありません。アイフルからすれば資金繰りの関係上、少しでも支払いを先延ばしにしたいのでかなりの時間稼ぎをしてきます。裁判は長期化することを覚悟しておきましょう。

また、アイフルに裁判を起こした場合、本人へ裁判所から郵便物が届くケースがあるので、同居している家族に知られたくない方は注意が必要です。

アイフルに過払い金請求するデメリットとメリット

アイフルに完済していて過払い金請求する場合のデメリットとメリット

アイフルに完済していて過払い金請求する場合のデメリット

  • アイフルから新規の借入れができなくなる

借金をすでに完済している状態で過払い金請求をするならさほど大きなデメリットはありません。しいてあげるなら、アイフルのカードは使えなくなり、今後アイフルからお金を借りられなくなるくらいです。

よくいわれる信用情報(ブラックリスト)に影響はないので、アイフル以外の消費者金融、銀行ローンなどは利用できますし、クレジットカードも問題なく使えます。

アイフルに完済していて過払い金請求する場合のメリット

  • アイフルから過払い金が戻ってくる

アイフルに完済した人が過払い金請求する一番のメリットは、払い過ぎた利息が戻ってくることです。アイフルと長く取引してきた人は過払い金が多く発生している可能性があります。

アイフル完済後の過払い金請求の注意点

過払い金請求の時効に注意

過払い金請求には完済した日から10年という時効があります。アコムからお金を借りていて、すでに完済している場合は急いで過払い金請求の手続きをしましょう。

旧ライフカードへの返済が残っている場合

旧ライフカード(平成23年アイフルと合併)への返済が残っている場合は、その残高とアイフルの過払い金とが相殺されます。旧ライフカードへの残債がアイフルの過払い金よりも多い場合は信用情報(ブラックリスト)にのる可能性がありますのでご注意ください。

旧ライフカード分で過払い金が発生していた場合は、アイフルに個別に請求します。これはアイフル分と旧ライフ分の過払い金の請求窓口が違うためです。また、旧ライフ分でショッピング枠の利用がある場は、アイフルの過払い金と相殺され、今後ショッピング枠も利用できなくなります。

アイフルに返済中で過払い金請求するデメリットとメリット

アイフルに返済中で過払い金請求するデメリット

  • 戻ってきた過払い金で完済できなかった場合、ブラックリストにのる

アイフルに返済中で過払い金請求した場合、戻ってきた過払い金で残りの借金がなくなれば完済したことと同じです。ブラックリストにはのりません。

ただし、戻ってきた過払い金よりも借金のほうが多く、借金が残った場合、ブラックリストにのります。ブラックリストにのるとその後5年間は新たな借入れができなくなります。クレジットカードは使えなくなり、住宅ローンや車のローンの審査にも不利になります。

アイフルに返済中で過払い金請求するメリット

  • アイフルの借金が減り、完済が早まる
  • 戻ってきた過払い金で借金がなくなるケースもある

アイフルに返済中の人が過払い金請求する一番のメリットは、アイフルからの借金が減り、より早く完済できることです。過払い金が残りの借金よりも多かった場合、借金はなくなり、さらに手元にお金が戻ってきます。

戻ってきた過払い金で完済できた場合はブラックリストにのることはありません。

まずは過払い金がいくらあるか調べてみてから、過払い金請求するかどうか決めてもいいでしょう。過払い金がいくらあるか調べるためにはアイフルから取引履歴を取り寄せ、引き直し計算(法定利息に則って利息の計算をし直し、払い過ぎた分を計算すること)をすればわかります。取引履歴の開示請求・引き直し計算は自分でもできますが、最近では過払い金の調査を無料でやってくれる弁護士事務所・司法書士事務所もあるので、そういった事務所に相談してみるのも手です。

アイフルの過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼する場合のデメリットとメリット

アイフルの過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼する場合のデメリット

  • 弁護士や司法書士費用がかかる

過払い金請求を弁護士や司法書士に依頼する場合、報酬を払う必要があります。相談料・着手金は無料で、過払い金請求に成功したら取り戻せた金額の20%~25%を成功報酬としてとる事務所が多いです。

日本弁護士連合会と日本司法書士会連合会の指針によって、過払い金請求の成功報酬の上限が定められています。裁判なしで決着した場合は上限20%まで、裁判で決着した場合は上限25%までです。

その他、返済中の過払い金請求で借金が残った場合は「債務整理(任意整理)」という手続きになるので費用が変わります。

アイフルの過払い金請求を弁護士・司法書士に依頼する場合のメリット

  • 過払い金請求にかかる時間と苦労を省ける
  • 法律の専門家なのでアイフルとの交渉に有利・より多くの過払い金が取り戻せる
  • 返済中の場合、アイフルからの督促がストップする

アイフルの過払い金請求を司法書士や弁護士に依頼すると費用はかかりますが、個人で請求するよりも多くの過払い金を取り戻せる可能性が高いというメリットがあります。また、時間と手間のかかる手続きをすべて代理でやってもらえるので、依頼すればあとは報告と過払い金の振込みを待つだけ。楽に済みます。

返済中の場合、専門家に過払い金請求を依頼するとアイフルからの督促がストップするというメリットもあります。

自分でアイフルに過払い金請求するデメリットとメリット

自分でアイフルに過払い金請求するデメリット

  • 交渉に時間と手間がかかる
  • アイフルから不当に低い金額で和解を迫られる
  • 家族にバレてしまう可能性が高い
  • アイフルに返済中の場合、督促はストップしない

アイフルは過払い金の減額を執拗に迫ってきたり裁判では時間稼ぎをしてきたりと交渉が長期化するので、個人で過払い金請求をするのにはそれなりの覚悟が必要です。

また、自分でアイフルの過払い金請求をするとアイフルや裁判所から自宅に郵便物が届くので、同居している家族に借金していたことを内緒にしている場合、バレてしまう可能性があります。アイフルに返済中の場合、自分で過払い金請求しても督促はストップしないので注意が必要です。

自分でアイフルに過払い金請求するメリット

  • 弁護士や司法書士に払う報酬を払わなくてすむ

アイフルに自分で過払い金請求する一番のメリットは、弁護士や司法書士に払う費用を削減できるということです。裁判を起こした場合は裁判費用がかかります。

アイフルに過払い金請求する際にかかる費用

過払い金請求の裁判費用

過払い金請求の裁判を起こすには、自分でやる場合・専門家に依頼する場合に関わらず裁判費用が発生します。裁判費用には以下のものがあります。

印紙代

印紙代は、裁判を起こすために裁判所へ支払う手数料のようなものです。
請求する過払い金の額によって金額が変わります。

郵便費用

裁判所が各所に書類で連絡する際に使う切手代です。余ったら返還されます。
各裁判所によって金額が違いますが大体6,000円前後で東京地方裁判所は6,400円です。

代表者事項証明書の発行にかかる費用

アイフルの代表者が商業登記簿に登録しているかどうかの確認書類です。
発行手数料で600円かかります。

アイフルの過払い金請求を弁護士、司法書士に依頼する場合

基本報酬(定額報酬)

基本報酬(定額報酬)とは、貸金業者1社につき発生する費用。
相場は貸金業者1社あたり2万円~3万円程度ですが、基本報酬をとらない事務所もあります。

成功報酬(解決報酬・過払い報酬)

成功報酬(解決報酬・過払い報酬)とは、取り戻した過払い金の額に応じて支払う費用です。相場は取り戻した金額の20%程度。日本弁護士連合会と日本司法書士会連合会で上限が定められており、裁判をするかしないかで変わります。

  • 話し合いで解決した場合⇒返還される過払い金額20%
  • 裁判で解決した場合⇒返還される過払い金の25%

減額報酬

返済中の過払い金請求で、借金を減額したときに発生する費用です。
相場は減額した金額の5%~10%です。しかし、減額報酬も事務所によってはかからないので事前に確認しましょう。

司法書士や弁護士に支払う交通費や日当

裁判に代理で出廷してもらうにあたり日当や交通費がかかる事務所があります。発生しない事務所も多くありますので事前に確認しましょう。

アイフルに過払い金請求する方法・手続きの流れ

アイフルに過払い金請求をするには自分でやる場合も専門家に依頼する場合も同じ手順で手続きすることになります。専門家に依頼した場合、すべての手続きを代理でやってもらえるので基本的には過払い金の振込みを待つだけですが、どのような流れで手続きがおこなわれるのか知っておくと安心でしょう。

弁護士や司法書士がアイフルに取引履歴を請求すると平均1ヶ月かかります。アイフルに関しては個人で取引履歴を請求した方が約2~3週間は早い傾向にあるようです。そのため弁護士や司法書士に依頼しようと思っていても、少しでも早い回収を希望の方は、取引履歴を自分で請求し、依頼する事務所に持参すると手続きがスムーズです。急いでいなければ、取引履歴の取得から専門家に依頼することもできます。

電話にて本人確認(名前・生年月日・住所など)がされたあと、アイフルからご自宅に取引履歴が送付されます。

アイフルへ取引履歴の開示請求する際の連絡先

お問い合せ先 077-503-5012(アイフル公式サイトより)
※詳細はアイフルにお問い合わせください。

アイフルから過払い金1割~3割での和解を提案される件に注意

本人がアイフルに取引履歴を取り寄せるやり取りの際、電話でアイフルの担当者から「あなたの過払い金は○○円です。今月中に満額からの1割○○円でしたら今月中に返還できますがその金額で和解しませんか」といったような提案がされるようです。

その金額で納得できれば弁護士・司法書士を通さずに和解することもできますが、一度和解書に捺印してしまうと、後からやっぱり請求しなおしたい場合に不利になるケースがありますのでご注意ください。「とりあえず取引履歴を開示してもらってから考えたい」と伝え、取引履歴を取得したあと、弁護士や司法書士に相談するのが無難です。

2過払い金の引き直し計算をする

取引履歴を取得したら、利息制限法にのっとって利息を再計算します。これを引き直し計算といい、この計算によって実際にいくら過払い金があるか判明します。

3.アイフルに過払い金請求する

過払い金がいくらあるか判明したら、アイフルに過払い金返還請求書を送ります。書き方に正式な決まりはありませんが、通常は送った証拠を残すため、内容証明郵便で配達証明をつけて郵送します。

4.アイフルと交渉する

アイフルに過払い金返還請求書を郵送したら、電話でアイフルの担当者と交渉します。話し合いだけの交渉だと、4割から5割程度が限界です。その代わり早く返還されるので、金額は少なくてもいいから早く返してほしい人はここで和解してもいいかもしれません。

5.過払い金請求の裁判をする

話し合いで提示された金額に納得できなければ、アイフルに対し過払い金請求の裁判を起こします。アイフルは、少しでも過払い金の返還期日を遅らせようとしてありとあらゆる手を使って時間稼ぎをしてきます。また、これといった争点がなくても、執拗に減額交渉をしてきます。根気強い対応が必要です。

以下、アイフルが裁判のなかで時間稼ぎにつかう主な手段と、よくある争点です。

移送(いそう)申し立て

裁判を起こした裁判所がアイフル本社がある京都以外だった場合に、アイフル本社がある京都の裁判所で争いたいという申し立て。通常、アイフルの移送が認められることはありませんが、裁判の期日が増え結果的に時間が長引く可能性があります。

控訴(こうそ)

控訴とは、第1審に対して不服申し立てをすることです。第1審で訴えた側(過払い金請求する側)の勝訴判決が出たあとにアイフルが控訴すると、引き続き裁判が継続することになるので、裁判期間が長引くことになります。

債務不存在(さいむふそんざい)の確認訴訟

過払い金請求する裁判に対して、逆に一定額を超えて過払い金は存在しないという訴訟。この場合、本人宛に郵便物が直接送られるケースがあるので注意が必要です。

調停(ちょうてい)の申し立て

アイフルが裁判所の調停委員を介して本人と直接和解交渉をしたいと申し立ててくるケースがあります。もちろん断ることもできますが、審理の期間に影響がでる場合もあります。本人宛に郵便物が直接送られてくることもあわせて注意が必要。

答弁書・準備書面

過払い金請求の裁判に対するアイフルの反論書面。アイフルはこれらを小出しにしてきたり、結論が出ている論点を蒸し返すような主張を繰り返したりして時間稼ぎをしてきます。

遅延損害金の主張

アイフルとの取引のなかで1日でも返済が遅れたことがあると影響します。アイフル側は1日でも延滞があると、その後の取引について遅延損害金の利率で過払い金の引き直し計算を主張してきます。それだと大幅な減額計算となってしまいます。

取引の分断の主張

アイフルとの取引途中に空白期間がある場合は取引の分断を主張されるケースがあります。アイフルから複数回に渡って借入と完済を繰り返している場合、それらの取引が一連(全て一つの契約)か分断(全て別の契約)が重要なポイントになります。一連か分断かによって古い取引の時効が成立したり、過払い金の金額が変わったりするため、そこを争ってくるのです。

6.アイフルから過払い金が返ってくる

アイフルの裁判では、第1審で勝訴しても控訴されることが多いです。控訴といっても、本当に判決に不服があって、主張を認めさせたいというより、単なる時間稼ぎではという要素が大きいようです。控訴されると、控訴審の第一回期日までに約3カ月程度かかることもあり、かなり時間がかかってしまいます(トータルで約半年ぐらい)。

控訴審での判決後は上告ですが、アイフルの過払い金請求の裁判で上告に至るケースはあまりないようです。最近のアイフルの傾向として控訴審の判決が出てからの支払いが多く、判決後1ヶ月以内に支払われる場合が多いようです。

アイフルに過払い金請求する際のリスクと注意点

アイフルと裁判をすると借金をしていたことが同居家族にバレるリスク

アイフルから5割以上の過払い金を回収するなら裁判は必須ですが、アイフルと裁判になった場合、弁護士や司法書士に介入してもらっても裁判所から直接書類が届くケースがあります。同居している家族にアイフルの借金を隠している人はバレてしまうきっかけになり得るので注意が必要です。

アイフルとは?アイフルの会社概要

チワワをつかったCMで「どうする?アイフル」のキャッチコピーと共に有名となったアイフルですが、2006年に取立方法や営業活動が問題視されて業務停止処分を受けたことにより失速し、さらに貸金業法の改正に伴い金利を引き下げたことによって収益が悪化しました。3000億円の赤字を計上し、2009年(平成21年)には経営再建のために「事業再生ADR」の申請をしました。

「事業再生ADR」とは、第三者機関の仲介のもとで債権者(アイフルに融資している銀行等スポンサー企業)に対して、債務の返済の猶予などを交渉するという私的整理手続きです。このことからもわかるように、アイフルの財務状況はあまりよくありません。

アイフルの会社概要

商号 アイフル株式会社社
本社所在地 京都府京都市下京区烏丸通五条上ル高砂町381-1
資本金 1,433億2,400万円
貸金業者登録番号 近畿財務局長(10)第00218号
関連 ライフ、ライフカード、ビジネクスト、シティズ