過払い金

ブラックリスト(信用情報)に載ると持っているカード使えなくなるの?

カードローンのコールセンターにかかってくるクレーム電話に多いのは突然カードが使用不可になったという苦情だそうです。

みんなでディナーを食べて、さあ支払いというときにカードが使えなかったら、と想像するだけでも恐ろしいことです。

どのようなことをするとカードが使用できなくなるのか、また返済期限までに入金しなければ、すぐに使用できなくなるのでしょうか?

一つの会社だけ長期間返済が遅れてブラックリストに載ったら、全てのカードが使えなくなるのか不安な人も多いかもしれません。

カードが自動解約されるのはどんな時?

約束の期日までに返済できないとカードは一時的に使用できない状態になります。すぐに返済できればそのまま使用可能になりますが、2ヶ月以上の延滞になると自動解約になります。

自動解約というのは、そのカードが二度と使えなくなるという意味なので、返済が遅れる時には必ずカード会社に連絡をして、早めに入金しなければ困ったことになります。

たくさん持っているカードの中の一枚が使えなくなっても全然大丈夫だと思われがちですが、どれかひとつの会社で長期延滞をして、ブラックリストに載ると、他のカードも使えなくなってしまいます。

さらに新規借入をしようとして審査を受けても落ちてばかりの状態が続きます。

なぜ一社のカードで長期延滞をすると他のカードも使えなくなるのでしょうか?

それには信用情報機関の存在が関係しています。

信用情報機関とカード会社の情報共有

信用情報機関というのは、信販会社や消費者金融、銀行などに消費者(借りる人)のデータを提供する会社のことです。

ブラックリストというのは、この会社の返済状況という項目に「異動発生日」が表記されることをいいます。

異動発生日というのは、返済を61日以上していない場合や、弁護士などに依頼をして債務整理をし、裁判所の仲介で破産手続きをしても表示されます。

延滞を長期間してしまって、ある信販会社のカードが使用不可になると、他の会社のカードもすべて使用できなくなるのは、この信用情報機関の情報をすべての金融機関が参考にしているからです。

カードを復活させることはできるのか

借金返済を数ヶ月間しなかった場合は、自動解約(会員資格の失効)になりますが、この状態になったら同じカードが再発行されることはありません。

自動解約されるということは、すでにブラックリストに載っているので、他のカードを作ったりすることは非常に難しくなります。

一般的にカード会社は審査のときにブラックリストに載っているとわかった段階で、貸し倒れのリスクを避けるために審査に落としてしまいます。

この状態になると、ほかのカード会社も同じような対応をするようになるので、お金をどこからも借りられない状況になります。

まれに自動解約をまぬがれて、利用を続けられるカードもあるかもしれません。しかしカード会社は定期的に個人信用情報を更新するので、遅かれ早かれそのカードも使えなくなります。

カードをもう一度新規に作るためには、ブラックリストから情報が消去されるのを待つか、ブラックリストに記載されていても、一定の条件をクリアすれば融資をしてくれる金融業者を見つけるしかありません。

クレジット会社によって違う延滞の許容範囲

延滞は普通に考えれば、約束された日までに入金できなければ確定しますが、クレジットカード会社によっては、連絡さえあれば、数日程度の遅れは許されることもあります。

消費者金融などでも支払いが1日遅れた程度では、何も連絡のない会社もあるので、延滞が許される範囲というのは、それぞれの金融業者によって基準が違うことがわかります。

延滞が原因でブラックリストに載ってしまう人の中には、延滞が数日許されたことで、返済に対する認識が甘くなり、結果として長期延滞にまで至ってしまったという人もいます。

長期延滞というのは、ブラックリスト入りする61日間のことをいいますが、さらに3ヶ月まで延びると消費者金融やクレジットカード会社の対応が厳しくなります。

審査基準は金融業者によって違い、消費者金融は61日ならば1年で新規カードが作れるようになりますが、3ヶ月以上の延滞になると5年間新規カードが作れなくなることもあります。

信用情報機関のデータは、長期延滞は5年間データが保有されつづけますが、金融業者はこれを参考にするだけなので、会社によっては5年経過しなくても審査をパスすることができます。

延滞を防ぐためにできること

ブラックリスト入りをなんとか阻止するためにできることはただ一つ、延滞をしないことです。そのためには、なんとかしてお金を調達して支払日までに返済をするしかありません。

一番良い方法は、親兄弟や親戚にお金を借りることです。身内ならば人間関係が壊れる心配もあまりありませんし、利息なしで、クレジットカードの延滞を防ぐことができます。

親族にお金を借りるのが困難な人は、他のクレジットカードのキャッシング枠を利用して、そのお金を返済にあてると延滞を一時的にしのぐことができます。

他のクレジットカードのキャッシング枠で返済をし続けると、最終的には雪だるま式に借金が増えてしまって、多重債務者になる可能性もあるので、延滞を防ぐ目的にのみ利用することが大切です。

ブラックリスト入りをしないためにできる手段として一番現実的なのは、消費者金融を利用することです。

急な返済に困った場合には、初回限定で30日間無利息サービスがある大手の金融業者もあります。

仕事をして、毎月収入がある人ならば、これが一番良い選択肢となりますが、借金が増えることには変わりないので計画的に利用する必要があります。

延滞をしてブラックリストに載るとカードが数年間カード利用できなくなることを考えれば、新規借入をしてブラックリスト入りを阻止することが賢い選択となります。

甘い言葉に注意!これだけはやっちゃだめ

返済に困ったときに、ウェブ検索をしているとクレジットカードのショッピング枠の「現金化」を推奨するサイトがいくつも出てきます。

これらは、一部の悪質な業者が借金の返済に困ったカード利用者にショッピング枠で買い物をさせ、それを買い取って現金を渡すものです。

多くの場合は、ほとんど価値のないDVDや自社商品などをクレジットカードで購入させて、手数料を差し引いた金額で買い取るものです。

1円の価値もない商品を50万円で購入をして、そこから業者に10万円を差し引かれた40万円だけ自分の手元に戻ります。

40万円を短時間で手に入れることができますが、50万円の借金が残ることになり、この借金を返済できなければ延滞せざるを得なくなりブラックリストに載る可能性もあります。

クレジットカード会社は「ショッピング枠の現金化」に対して、クレジットカード会員規約で禁止しているので、残金の一括請求、カードの利用停止、カードの強制退会などの厳しいペナルティを受けることになります。

また業者によってはお金を約束通りの金額を支払われなかったり、カード番号や個人情報を悪用されたりすることがあります。

61日間の借金の延滞で、ブラックリストに載って、長期間デメリットを受けなければならない状態は避けなければなりません。

しかし正しい方法でお金を調達しないと、ブラックリストに載るだけでなく、カード会社からの大きなペナルティを受けることになります。