それまで学費を払ってくれていた父親が他界し、父親がそれまで取得していた収入が一気に無くなってしまったんです。
当然ながら、学費を払うことができなくなってしまったので大学を辞めるという選択肢が最初に浮かんだのですが、残り2年の大学生活をできるだけ完遂したかったこともあり、自分たちで用意できるお金と、足りない部分の資金を消費者金融で借りて賄うことにしたんです。
20歳の時、父が他界
私が20才で大学生の時の話です。
それまで学費を払ってくれていた父親が他界し、父親がそれまで取得していた収入が一気に無くなってしまったんです。当然ながら、学費を払うことができなくなってしまったので大学を辞めるという選択肢が最初に浮かんだのですが、残り2年の大学生活をできるだけ完遂したかったこともあり、自分たちで用意できるお金と、足りない部分の資金を消費者金融で借りて賄うことにしたんです。
大学の学費が払えず、やむなく250万円の借金
そのときに借りた金額が、大学の学費に必要だった250万円という現金でした。
それまで、少ないながらも父親の安定した収入があったので、私も自分のバイト代を半分以上、自身のお小遣いに回すことができていたんですが、それも一切できなくなり、アルバイトに費やす時間が一気に増えたこと、アルバイトで稼いだ資金の大半を消費者金融から求められる返済金に充てなくてはいけなくなったので、生活面では一気に苦しくなってしまいました。
ただ、それでも自分のわがままの結果の借金だったので、今後の生活のことも考え、できるだけ滞らないように細心の注意を払いながら支払い続けていました。それに、夏休みなど長期休暇に入ったときには、更に別のアルバイトにも入って収入を増やし返済に充てていました。一時期は、体調を崩してしまうこともあったんですが、それでも、金利分の発生が勿体なく感じたことや、できるだけ借金を早く返済したかった気持ちに支えられ、なんとか続けることができました。
苦しい借金返済生活
借り受けた段階で、250万円という元本に掛かっていたのは年利28%という金利で、1年で70万円程度の金利が発生してしまう状態だったんですが、毎月の返済額は、私が稼いだアルバイト代15万円の内、生活費と自分の遊興費として使う5万円を省いた10万円という金額でした。家に掛かるメインの生活費は、パートで働いていた母の収入に頼っていたので、返済については母を頼ることはできず、自分が稼いだ資金を全て充てる形で返済を続けました。
極力、自分にかかる費用も抑えるようになり、例えば、学校にいる間に食べる昼食でも変化が有り、それまで食堂を使っていたのですが、持参した弁当に切り替えたりして節約していました。それに、携帯電話も解約して、プリベイド式の携帯電話に切り替えて受信専用にしたり、通学に使っていた原付も売却して自転車に切り替えたりと、極力、お金が掛からないように節約まで実践していました。
就職後も生活を切り詰めながら、なんとか完済
そういった努力を交えながらその後もアルバイトを続けながら返済を行い、無事に大学を卒業し就職してからは、更に返済資金を増やしたり、ボーナスが出た段階で一括返済を行ったりと、できるだけ素早い形で迅速に返済するように心がけていたんです。
結果、借り入れてから約6年後に、元本250万円とそこに付随した金利分の資金を全て返済する事ができました。
最終的に返済に費やした資金を計算してみると、元本である250万円を大きく超える500万円にのぼる総額でした。
ニュースで知った「過払い金請求」
その後、更に3年ほど経過したとき、いわゆる過払い金請求に関する問題がNEWSなどでクローズアップされ、私も消費者金融を通じて貸金を利用していたので、自らが対象になることを知りました。
それらの情報を参考に、事前にざっと計算してみたところ、少なくとも200万円近い金額が過払い金の請求額として返済の期待がでできる内容だったので、友人や母と相談した結果、ある弁護士事務所に所属する弁護士の方に依頼して、過払い金請求を行う事にしました。
過払い金請求について、弁護士に相談してみることに
依頼した弁護士の方によると、まだ過払い金請求が開始されたばかりの段階だったので、書類が全て揃って居ることなどもプラスして、すぐに請求を行えば、できるだけ迅速な形で過払い金の返済を受ける事ができるというアドバイスを戴いたんです。
こういったやりとりも、私が過払い金請求を行おうと思えたきっかけの一つとなり、その弁護士さんに過払い金請求を依頼することにしました。
弁護士の対応と、戻ってきた過払い金額155万円
具体的な対応については全て弁護士の方に一任していたんですが、まず、過払い金の請求に必要な書類の作成から始まり、その書類を相手方の企業に内容証明で送付。折り返し、企業側から返答と実際の過払い金請求額の算出額を記した書類が届くという形で手続きは進みます。
その間にも、弁護士さんからは逐一、書類や電話などで経過報告を受けていたんですが、どうやら、特に交渉が滞る事も無く順調に進めることができていたようでした。
弁護士の方に依頼してから2ヶ月程度経った頃に連絡があり、無事に過払い金の請求とその支払日が決定したという通知を戴きました。
返済される額は、総額で195万円と端数分の費用だったんですが、そこから弁護士の方に対して支払う成功報酬と掛かった軽費として、返還金の2割強に当たる40万円という金額を差し引いた155万円という金額が、最終的に私の元に帰ってきた金額でした。
弁護士に過払い金請求を依頼する前の不安と、実際にやってみた感想
正直なところ、借りている段階、返済している段階ではまさかこれほどまでの大金が返ってくるとは想定していなかったので、経費分を引かれてしまったとは言え、それでも弁護士の方に過払い金の請求を依頼して本当に良かったと実感しました。
自分の力だと、おそらく返済自体望めなかったと感じたからです。
それに、請求をする前の段階で不安だった点の一つが、弁護士の方に支払う成功報酬の額で、実際はもっと高額の費用を取られるかも?という不安があったんですが、あくまでも成功報酬として2割だけ徴収という数字に、請求後は思わずホッとしました。
過払い金請求を終えて、その後…めでたく結婚
その後は、その資金をそのまま貯金したんですが、数年後にめでたく迎えることができた結婚にかかる資金の一部として活用するに至りました。
このお金が返ってきていなかったら、その分も実費で負担する必要があったので、過払い金を請求して心から良かったと再度、実感した瞬間だったんです。
ただ、過払い金請求を行ってみてあまり良くないと感じたのは、やはり借金はできるだけしないに越した事は無いと実感した点でした。
やむを得ない借金だったとはいえ、非常に苦しい生活を強いられた時期もあったので、過去を振り返りながらそう感じてしまったほどです。
過払い金請求を行った後は気持ち的にも更に明るくなり、借金をできるだけしないように生活を送ることを心がけたり、人に対してお金を貸すという行為もしなくなったのが一番の変化でしょうか。
また、万が一の時に備えて、貯金もしっかりとするようになりました。