任意整理を行い、無事に借金を返し終えた方、今までお疲れ様でした。ひとつの大きな任務を果たされたということで、次に何か大きな買い物をしたいという願望が芽生えている方もいらっしゃることと思います。
今回の記事では、そんな方のために、目的別にローンを組むことは出来るのか、また、任意整理後にローンを組むことが出来るのかについて詳しく見ていきたいと思います。
任意整理後にローンは組めるの？
結論から申し上げますと、「組めます」。
ただし、それには一定期間経過する必要があります。
任意整理後、ローンを組めるまでの期間は？
任意整理を行った場合には、5年間は「事故情報」が信用情報機関に残ってしまいます。
要するに、「ブラックリスト」から削除されるまでには5年待たなければなりません。
さらに、5年経ったからすぐに別のローンが組める、というわけではなく、一般的には次のローンを組むまでに7～10年はかかってしまいます。
住宅ローンの場合
住宅ローンの場合、過去の信用情報が綺麗な状態になっていることに加えて、現在の収入や将来性が審査に影響してきます。また、過去に債務整理を行った金融機関では、再び審査に通ることはかなり難しいのですが、他の金融機関で申し込むと無事に審査に通った、といった場合もあるようです。
自動車ローンの場合
自動車ローンの場合、通常は銀行の自動車ローンかディーラーがローンを組むこととなります。ですが、この審査に通らなかった場合、販売店独自の自動車ローンに申し込むという選択肢もありますので、知っておいて損はありません。
また、任意整理後に自動車ローンを組む場合、頭金を出来るだけ多くすることにより、より審査に通りやすくなるとも言われています。
カードローンの場合
カードローンの場合も、一度任意整理を行った金融機関では、任意整理後もローンを組むことが出来ないことが多いです。金融機関側の立場に立って考えるならば、過去に一度でも返済不能となってしまった方に再びお金を貸すことには抵抗を感じるのは仕方のない事だと言えます。なので、住宅ローンの場合と同様に、他の金融機関に申し込みをされることをオススメします。
任意整理後、家族はローンを組めるの？
また、借金をした本人だけでなく、任意整理後にその家族がローンを組めるのか、気になることと思います。
結論から申し上げますと、「組めます」。
任意整理をすると、債務者本人の信用情報には傷がついてしまいますが、その家族の信用情報には何の影響もありませんので、家族がローンを組むことは可能です。さらに、家族「名義」で、ローンを組むことも可能です。
なぜローンが組めないの？審査の仕組み
そもそも、何故債務整理後にローンが組めないのか、疑問に思われる方もいらっしゃることと思います。
先述したように、債務整理後も5年間は信用情報機関に「事故情報」として記録が残ってしまい、7～10年は新たにクレジットやローンを組むことが出来ません。
その理由は、やはり「債務整理をした」という情報が、債権者にとっては「不利益な情報」とみなされてしまうからです。
例えば、いつもお金を貸したらすぐ返してくれるAさんと、いつもお金を返すのが遅い、または返してくれなかった過去があるBさん、どちらにお金を貸したいかと考えると、いわずもがなAさんですよね。
このことと全く同じことが言えるのです。
任意整理後5年以内にローンを組みたい場合はどうするのか？
ただ、「任意整理後、5年以内でもどうしてもローンを組みたい！」と思われる方もいらっしゃることと思います。
住宅ローンや自動車ローンのような生活に必要なものであれば、5年以内でもローンが組める可能性は無きにしもあらず、です。しかし、それには債務整理後の債務者の収入や経済状況が大きく関わってきまので、ケースバイケースとなっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「必ずしも」、債務整理後5年以内に新たにローンを組めないわけでもないですし、「必ずしも」、債務整理後7～10年すれば、何ら問題なく希望したローンを組むことができる、というわけでもありません。
任意整理をして、借金自体を返済したとしても、その事実はきっちりと記録として残ってしまいます。そのことを十分に念頭に置いたうえで、今後のご自身のお金の使い方についてしっかりと考えていって欲しいと思います。
