過払い金

オリコから過払い請求をする前に押さえておきたい対応状況

略称のオリコという名称で親しまれている株式会社オリエントコーポレーションは日本を代表する信販会社で主にショッピングクレジット自動車を購入する際の業界シェア率1位を誇るオートローンを利用された方も多いのではないでしょうか。オリコではクレジットカードの登録会員数が1000万人を超え従業員数も約4600名の巨大企業となります。オリコはかつてオリエントファイナンスという称号でしたが、オリエント信販という会社は別になりますので注意が必要です。

オリコはニコスやセディナのようにクレジット会社のイメージが強く持たれますが、実は消費者金融に匹敵するほどの高い利率で利息分をとっていた会社ですので過払い金が発生している確率が高くなります。大手の信販会社でもあるオリコは過払い金に対してどのような傾向や特徴があり、注意すべきポイントなどを挙げていきますので参考にされて下さい。

オリコとは

オリコは東証1部上場の大手信販会社で大きく分けてクレジットカード事業とオートローン事業に分けられます。2007年の貸金業法、利息制限法の改正により金利を引き下げた事や過払い金返還請求ブームが押し寄せてきたことにより一時期は経営が危ぶまれる事態にまで陥りました。

しかしみずほ銀行などのグループ会社化する事を前提に多額の資金調達を受け何とか危機を凌いできました。その影響もあり現在もオリコはみずほグループとのつながりが深くみずほ銀行が展開しているカードローンの多くがオリコの保証となっています。また2003年にはオリコに対する脅迫未遂事件が発覚し暴力団に対する不正融資があった事も忘れてはいけません。

オリコの直近の経営状況

オリコはみずほフィナンシャルグループとのつながりが強いため過払い金が返還されないなどの資金面での心配はほとんどありません。また経営危機を乗り切った証として8年振りにテレビCMが放映されるなど経営状態が上向きになっていることが分かります。

オリコの過払い金請求の対象期間と当時の金利

オリコのカードローンにはプロパーカードのオリコカードやオーバックスカード、コジマカードなどのクレジットカードがありますが、過払い金請求できる対象期間となるのは2007年3月以前から取引があった方が対象となります。

正式にはオリコでは2007年3月23日に金利の引き下げを行いましたが、改正前の金利は7.8%~27.6%という利息制限法の上限金利を超えた実質金利で運用していました。改定後には7.8%~18.0%に引き下げられ現在の通常金利は4.5%~18.0%まで引き下げられているのが分かります。

オリコから過払い金が返還されるまでの期間の目安

オリコの過払い金請求の返還の特徴として金額よりも返還期限や早期解決を計るなら訴訟を提起する事をお勧めします。
オリコでの返還されるまでの期間としては、和解が締結した後の入金されるまでの期間が半年近くかかることも決して珍しくありませんのでポイントとして覚えておいてください。

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

オリコでは訴訟を起こさず和解で解決できれば通常2~3か月で返還を受ける事ができます。和解案にて提示された過払い金の額で納得できるようなら和解にて早期解決を計る方法もあります。

裁判(訴訟)を起こした場合

オリコでは過払い金の額が多い場合や5%の利息分を付けての請求する場合、また満額回収を望む場合は訴訟で解決を計る事ができますが、返還を受けられるまでの期間は長くなり通常7か月程度の期間を要します。オリコの特徴として訴訟判決が確定してもすぐに返還される傾向は少なく入金されるまでに半年以上かかるケースもありますのでポイントとして覚えておくと良いでしょう。

 

オリコの過払い金請求の回収率の目安

日本4大信販会社のオリコはみずほグループとのつながりが深く今後もカードローンやオートローン事業のさらなる拡大を計る事が予想されているため、過払い金請求に対しても比較的柔軟な対応をとってくる傾向があります。過払い金請求での回収率は和解の場合が6~7割、訴訟の場合は9割~満額を目安にされると良いでしょう。

オリコに過払い金請求する時の注意点

オリコがよく過払い金請求の争点に出してくる事にはカードキャッシングの回数指定払いとリボ払いは一連計算すべきでないと主張してきます。オリコ側としては一連計算ではなく分断取引を主張することで返還する過払い金を少なくしたい狙いがあるためです。

ただ平成26年の東京高裁の判決で一連計算を認める判決が出ていますので過剰な心配は無用となるでしょう。またクレジットカードで空白の取引があった場合でも分断があったと主張してくる事もありますので争点の内容を理解しておくことが重要です。

別業者名からの借り入れについても完済しておくこと

オリコではクレジットカード業の他に自動車購入の際に組むオートローンが主な商品となりますので、過払い金請求を起こしたことでオートローンが組めなくなるような事態は避けなければいけません。

現在他の業者から借り入れがあり債務整理で過払い金が発生していても債務が残った状態で請求すると個人信用情報が登録され5年は消えることなく本当に必要なローンを組めなくなる恐れが出てきますので注意しましょう。

オリコが保証会社になっている銀行からの借り入れについても完済

オリコは信販会社ですので複数のキャッシングカードの商品を展開しています。過去に取引があった方はオートローンやみずほ銀行の保証など思わぬところに債務が残っていると相殺されてしましますので、過払い金請求を行う前に確認するようにしましょう。

 

オリコの過払い金請求で見られる3つの傾向や特徴

1.訴訟の争点として一連計算はできない分断取引だと主張してくる傾向があります。
 
2.訴訟判決で和解が成立した後の入金されるまで半年以上かかるケースもあります。
 
3.平成5年以前の取引履歴は不透明で入金履歴だけの保管しかなく貸付履歴は開示せず入金履歴だけ開示してくる傾向が見られます。 

オリコの過払い金請求を専門家に依頼するメリット

みずほグループとのつながりが濃いオリコは今後もカード事業にさらに力を入れてくる事が予想されますので、経営状態は安定しておりすぐに倒産するなどの危険性はまずないでしょう。

ただ回収率のアップや早期解決、5%の利息分を付けての過払い金請求になりますと和解で解決する事は難しく訴訟を提起するしかありませんので、やはり専門家に依頼することで満足いく返還を受ける事ができるでしょう。返還されるまでの期日が遅い特徴が見られるなどの不安要素もありますのでオリコでの過払い金請求には専門家に依頼する事をお勧めします。

オリコの会社概要

事業内容:総合斡旋、個品斡旋、信用保証、融資
本社所在地:〒102-8503東京都千代田区麹町5丁目2番地1