過払い金

楽天カード(楽天KC)への過払い金請求にかかる期間と回収率の目安

東北楽天イーグルスのオーナー企業として有名な楽天株式会社ですが、「楽天カードマン」が登場するCMでもわかる通り金融業も行っています。

ここではそんな楽天グループの一員で、消費者金融業を担当する「楽天カード株式会社」と、同グループのネット銀行「楽天銀行」が現在行っているローン事業「楽天銀行スーパーローン」への過払い金請求を考えている方に向けて、これまでの経緯や過払い金の発生条件等を、詳しく説明していきたいと思います

楽天カードと楽天銀行スーパーローンとは

楽天カード株式会社(以後は楽天カードと表記します)は、2011年までは楽天KCカードとして旧国内信販の事業を引き継ぐ形でクレジットカード事業を展開。その後Jトラストにその旧国内信販のカードキャッシング事業などを売却し、同じ年の8月同じく貸金業をしていた楽天グループの「楽天クレジット」と統合され、現在の社名になっています。

一方、楽天銀行は日本で2番目に設立されたネット銀行、「イーバンク銀行」が2009年に楽天グループに買収された翌年に、行名が現在のものになった銀行です。この銀行が現在行っている「楽天銀行スーパーローン」とは、2001年12月にあおぞら銀行とオリックスクレジットが設立した「あおぞらクレジット」が展開していた銀行型消費者金融「マイワン」事業を、2004年楽天グループが完全子会社化して「楽天クレジットのマイワン」と名乗って続けていたものを1度前身のイーバンク銀行に譲渡、2010年の行名変更にともない改称されたものです。

楽天カードと楽天銀行の直近の経営状況

楽天カードは、2015年には世田谷区にそびえ立つ、楽天グループの繁栄の象徴「楽天クリムゾンハウス」に本社を移転させ、現在では約1200万人もの会員を抱える、グループの中核を担う企業に成長しています。

また、楽天銀行も同様に順調な顧客獲得を続けていて、2016年7月末現在預金残高1兆6,000億円を保有する大型ネット銀行となっていて、2015年の決算報告でも連結で85億円を越える純利益を叩き出しています。

楽天カードの過払い金請求の対象期間と当時の金利は?

過払い金とは出資法と金利法の金利の差、つまり「グレーゾーン金利」がないことには発生しません。よって2011年にできた「楽天カード」は最大でも法改正後の18%という金利を大幅に下回る14,5%の金利しか設定していないので、過払い金が発生する可能性は一切ありません。

ただし、楽天KC時代つまり、2004年から2006年の法改正前の間に契約した方、更に29%近くの高金利をとられていたはずの旧国内信販の頃に契約した方のなかには、大きな過払い金が発生しているケースもあります。しかし、楽天KCカードは前述した通り現在はJトラストグループ傘下で「KCカード」として営業後、現在ではYahoo系の「ワイジェイカード株式会社」として、楽天カードとは全く無関係な状態で営業しているので、そちらに過払い金請求をすることになります。

楽天スーパーローンの過払い金請求の対象期間と当時の金利は?

「楽天スーパーローン」という名前の現在のローン、つまり2010年以降のものはすべて法定金利内での契約になっているので過払い金の発生する可能性はゼロです。ただ、2001年にできたあおぞらクレジットからの貸付を受けた方はもちろんですが、若しくは2004年から法改正までの2年間だけ存在していた「楽天マイワン」時代の契約者は22%近くの金利で借り入れしている方もなかにはいるので、契約期間が2年以上ある方の場合では過払い金が発生しているケースも多々あります。

楽天グループの過払い金請求で多い傾向や特徴

楽天KCつまりJトラストグループへの請求の厳しさに比べれば、過払い金の発生している可能性のある「楽天マイワン」への過払い金請求は対応が良く、回収できる金額の割合も高くなっているようです。

楽天グループから過払い金が返還されるまでの期間の目安

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

楽天カードへの過払い金請求の可能性はほぼないので、ここでは債務の任意整理として説明しますが、その場合は個人で行うことは不可能と考えます。よって、話し合いによる和解には専門家の手を借りることになりますが、その場合はおおむね4~5ヶ月程度で分割返済や金利の引き下げなどの交渉が完了しているようです。

一方楽天銀行に対する過払い金が発生しているケースでは、企業形態も大きく代わり、契約時期も古いものがほとんどなので、こちらも個人での交渉では非常に長い時間と労力を要します。年単位になり結局訴訟に突入する場合がほとんどなので、こちらも専門家に依頼するのが懸命だと考えます。

専門家に依頼して訴訟での合意に至れば、決定した過払い金返還は1,2ヶ月程度でしっかりと振り込まれます。

裁判(訴訟)を起こした場合

楽天グループへの過払い金請求は専門家に依頼した場合、比較的真摯に丁寧な対応をとってくるので、金額に納得さえすれば訴訟までもつれ込むケースはまれです。反対に個人請求では長い和解交渉の末少ない提示金額しか提示されず、必然的に裁判へとなだれ込む場合が増えてきます。こうなると時間と労力に過払い金返還金が見合わないなんてこともあり得ます。

楽天グループの過払い金請求の回収率の目安

裁判(訴訟)を起こさず、話し合いにより和解した場合

楽天カードから過払い金返還金が戻ることはないので、ここでは割愛します。一方楽天銀行に過払い金請求をして返還される金額は、その健全な経営状態もあって他の消費者金融業者に比べると比較的高い回収率になっているようです。特に専門家依頼の場合はそれが顕著で、満額の5~7割り程度で交渉が成立していることが多いようです。

裁判(訴訟)を起こした場合

和解交渉による、割引された過払い金返還額に不満のある場合は裁判になるわけですが、個人と専門家で裁判期間も返還金額も大きく変わります。相手は大企業で時間的にも資金的にも余裕があるので、個人相手だと控訴を重ね和解金額も渋ってきます。

ですが、専門家を立てたとたんに対面を気にするのか、すんなり満額和解に応じることも多いのが特徴です。契約が古く、過払い金が高額になっている可能性の高い楽天への請求は専門家、なかでも司法書士より弁護士事務所に依頼を入れた方が、結果は良いものになることが多い様です。

楽天グループに過払い金請求する時の注意点

楽天カードの使用ができなくなる

楽天銀行へ過払い金請求をしたとたん、実は楽天グループのなかでこの事実は「事故案件」として扱われます。よってもし請求時点で楽天カードをキャッシングやショッピングで利用していたときは、その使用が速やかに停止されます。

場合によっては貸し付け分の一括返済や、ショッピングでの分割払いも停止、一括請求されることもあるので過払い金請求の際はその利用状況をしっかり確認しておく必要があります。

過払い金請求の時効に注意

もっとも新しいものでも2010年より前になる楽天グループへの過払い金請求においては、「完済から10年」の過払い金請求の時効についてより気にしておかねばなりません。

楽天グループへの過払い金請求を専門家に依頼するメリット

多くの企業との関係を持ち、幅広い分野で展開されている大規模企業グループの楽天への過払い金請求は、素人ではそもそも請求先を間違えてしまい、訴訟などによる長い時間と労力を要し、請求者に大変なストレスがかかります。

よって、過払い請求に手慣れた司法書士や弁護士事務所に依頼することで、そのストレスを受けなくてすむばかりか、結果多くの返還金を受けられる可能性も高くなります。また、過払い案件だけでなく、思わぬところでグループ内企業との付き合いがある場合もあるので、専門家の手を借りた方が、トラブルを事前に防ぐことが可能になります。

楽天の会社概要

楽天 株式会社
楽天銀行 株式会社
楽天カード 株式会社

〒158-0094
東京都世田谷区玉川一丁目14番1号楽天クリムゾンハウス内

TEL 050-5581-6910(代)