過払い金

地獄の借金体験談~始まりはパチンコ、闇金に手を出すまで

「ラララむじんくん」のCMが全盛期だった頃。
僕は20歳だった。

ラララ無人君って何って人はググって下さい。

その頃。
僕は大手修理メーカーに勤めており、月収1 5 万、手取り1 2万だった。
日々の生活費や、ローンなどを差し引くと残りは約4 万位。
その金を増やすべく、無謀な金の無駄遣い、パチンコをやっていた。
その頃は、黄門ちゃま全盛期。
3回ワンセットの爆裂機が業界を席巻していた。

会社は大手だけあり、残業はなし。
17時には退社出来る。
帰社後はパチンコへ。
これがが毎日の日課になってくる。
しかし、金は減るばかり、4 万の小遣いは瞬く間に無くなって行く。

そして・・・・。
給料日前の週末。
近所で新規開店の店がO P E Nすることになった。
新装開店ではなく、新たに新しいパチンコ店がOPENするというのだ。
世間一般的の常識として、新規開店の店は必ずといっていいほど高確率で勝てる!と言われていた。

当然僕も「新装開店。必ずでる!」
そう考えたが、資金が無い。
全く無い。

そこで考えた。
親からは借りれない。友達から借りるのも恥ずかしい。
そういえばTVで簡単にお金を借りれるというCMを見たことがあったな?

そして、初借金をしてしまった。
記念すべき1件目。
そう!「ラララ無人くん」で有名なアコムで借金をしたのだ。

無人の審査機は少し大きめの駅の駅前のビルには必ずといっていいほど設置してあった。
人と対面せずに、レンタル屋の会員申込み用紙のような書類に、
住所や氏名、家族構成、勤務先などを詳しく書いて行く。
書き終わると、モニターの前のFAX?送信機のようなもににその書類を流し込む。
ゆっくりとした動きで、機械が動き出し・・・・・
その後、オペレーターとの会話などがあったが、30分前後でカードが発行された。
クレジットカードのようなカードで、無人機の外にある専用ATMでお金が引き出せるという。
早速3万円を借り入れる。銀行カードみたいだ。

その金を軍資金にしてパチンコ屋へ向かう。
新規開店だけあって朝から6 時間近く並んだ。
もちろん会社は休んだ。
そして、1000円投資14000円回収。
まあまあの結果だ。
次の日、早速借りていた3 万円を返し、借り入れ金は0 に戻った。

しかし、借金はこのあと始まるのだ。
パチンコは日々の日課になっていた。
当然、今までは4万円の生活費がなくなるとパチンコ屋にはいけなかったのだが、アコムのATMへ行けばまるで銀行のATMのようにお金が出てくる。
次の給料日に返せばいいや。
勝ったら返せばいいや。
と軽く考え、アコムからの借入は徐々に多くなっていった。

初回に設定した10万円の限度額を借りてしまい、もう借りることが出来なくなった。
するとすぐにアコムより、会社へ連絡が入った。

弊社でのご利用期間が長くなってきましたので、限度額を10万から30万にUPします。とのこと。 ようは、今日までは10万円までしか借りることが出来なかったのだが、明日から30万円を借りることが出来るようになったのだ。

これは最終的には5 0 万まで上がったが、それはもう少し先の話。
3 0 万にU P したと聞いた僕は、早速、アコムから金を借りる。
この頃は、アコムから借りるとゆうより、お金を銀行からおろす感覚だった。
借りた金はボーナスで一括返済すればいいや。などと甘い考えで
次々と借り入れてゆく。
パチンコで負ければ借り、負ければ借り・・・・

1 週間ほどで、10万の借金は20万へと増えていた。
ギャンブルで使った借金はギャンブルで返してやる! と思い、( これが馬鹿) 競馬へシフトした。
これが更に借金を増やす結果になる。
もちろんパチンコを辞めたわけではない。
平日の仕事が終わったあとはパチンコへ行き、週末は競馬とパチンコ。
まさにギャンブラーである。
程なくして、アコムの限度額30万まで借りてしまう。
この時点で借金は30万だ。
ここで辞めておけばいいものを、この馬鹿は他の消費者金融にも契約してしまう。
アコムで借りれないなら、他の会社で借りてみようと考えたわけだ。

アイフル
もう潰れたが武富士
プロミス
ノーローン

それぞれ限度額一杯まで借りるようになるまで、そう時間はかからなかった。
会社によって審査状況に差があり、借入限度額は会社によって違った。
上の4社で一番限度額が大きかったのは、武富士だ。
最終的に80万まで借りることが出来た。
アイフルは20万、プロミスも20万、ノーローンは10万。
そしてアコムはその後に限度額がUPされて50万。
もちろんすべての会社から限度額一杯まで借りた。
その額は合計180万
初めての借金から僅か半年で180万もの借金を背負うこととなったのだ。

180万の借金となると、資金繰りは相当に厳しい。
この頃になると、もう返済は追いついていない。
1 2 万の手取りに対し、毎月の借金支払いは1 2 万近くになっていた。
結果、返済してもすぐに借り入れるため、元本となる元金は全く減らない。
12万返済して、10万借りるといった具合だ。
僕は5社の消費者金融に毎月利息を稼がせるような状態を約半年以上続けた。

借金総額が180万を超えても、パチンコと競馬を辞められない。

僕は、その場しのぎの金欲しさに目がくらみ、とうとう闇金に手を出してしまう。
というのも、大手の消費者金融からはすでに借入をしてしまっていたし、大手ではない2流のタウンページに掲載されているような消費者金融は、審査を依頼しても
「あなたには貸せない」と言われてしまう状況となっていたからだ。
それでも競馬をやりたい、パチンコをやりたい衝動を押さえることが出来ず、とうとう闇金から借りることを決意した。

闇金を探す方法は簡単だ。
120円の夕刊の新聞の3 行広告に掲載されているからだ。
120円の夕刊は駅のゴミ箱にいけばいつも落ちていたので、よく拾って読んでいたから内容もよく知っている。

闇金の噂は知っていた。
ヤクザまがいが運営しているということも当然理解している。
それでもお金が欲しかった。
競馬とパチンコの為に。

会社の昼休み、闇金に電話する。

現在の借り入れ状況、月の給与の額などを話す。
すると、審査があるから3 0 分後にもう一度電話をかけてくれ! とのこと。

3 0 分後、もう一度電話すると、審査は通ったが、1 0 万しか貸せない。
振込みは出来ないので会社まできて欲しいといわれ・・・・・

翌日、仕事を休み、東京の神田駅にある金融会社へ向かう。
雑居ビルの5F。店の看板もでていない。
扉を開けると、だだっ広い空間に机が1つと棚が1つだけ置かれている。

担当の男の人は、まあ普通な感じのおじさん、ヤクザには見えない。
ただ口調は柔らかいが、迫力がある。

「10万貸すけど、うちは十一といって10日で1割の利息がつくよ。」

といって机から出した10万から3万円引かれる。
これは利息だからといわれ、10日後には、13万返してね。と。
きちんと返せば、怖い人もこないし、大丈夫だよ
あの頃は、それで納得して借りたが、とんでもない暴利だ。
7万円を借りて13万円返せというんだから。

結局、借りた7万円は週末競馬ですべて消え、10日後20万のボーナスから13
万を 郵便局から振込みで払った。

当然、ボーナスで返済しようと思っていた他の消費者金融の借金180万はそのままだ。

そして・・・・・
とうとう、利息すら払えない状況になってきた。
とゆうのは、こんな借金があるのに、なぜか専門学校に通いだし、しかもジャックス で40万(月々3万)のローンが通ってしまったのだ。

180万の消費者金融の借金に加えて、毎月3万円のジャックスのローン。
手取り12万では手に負えない額の返済を抱えてしまった僕は、相談所へ向かった。