過払い金

過払い金請求は借金をした会社や取引期間を覚えてなくても請求できる!

借金をした業者や取引期間を覚えてないので、過払い金請求ができないと悩んでいませんか?

実は、借金をした会社や取引期間などを覚えていない場合でも過払い金請求ができる可能性があります。

この記事では、

  • 借金をした取引会社や取引期間を覚えていないとき取引会社や取引期間を調べる方法
  • 過払い金請求ができるケース
  • 過払い金請求ができないケース
  • 過払い金について覚えていない場合に過払い金請求を行う手順

など、借金をした会社を覚えていなくても、過払い金請求を行う方法について解説します。

借金をした会社や取引期間を覚えていなくても取引会社や取引期間を調べる方法

借金をした会社や取引期間を覚えていなくても、過払い金請求を諦めることはありません。

借金について覚えていない場合は、取引会社や取引期間を調べることで過払い金請求ができます。

どこから借りたのか覚えていない場合は信用情報機関の情報開示を利用する

まずどの会社から借金をしていたの覚えていない場合は、信用情報機関に載っている自分の信用情報の開示を行いましょう。

信用情報の開示を行えば、過去に取引をした会社の情報なども知ることができます。たとえば、以下の画像はCICで情報開示を行った際に閲覧できる開示報告書です。

(データ引用元:信用情報開示報告書の見方|株式会社シー・アイ・シー

信用情報機関は全部で3種類あり、多くの消費者金融やクレジットカード会社は、CICとJICCの両方に情報を登録しています。

CIC クレジットカード会社や消費者金融など
JICC(日本信用情報機構) 消費者金融など

また、以下の方法で情報開示を求めることが可能です。

情報開示方法 CIC JICC
スマホ
パソコン
郵送
窓口

ただし、すでに消費者金融やクレジットカード会社への返済が済んでいる場合は、返済終了日から5年しか情報が登録されません。

もし借金をした会社がわからない場合は、一度弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

借入や返済に使用していたカードの色や会社名の一部を覚えていれば、借金をしていた会社がわかる可能性があるからです。

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借金をしていた会社に対して取引履歴の請求を行う

借金をした会社がわかれば、取引履歴の請求を行いましょう。取引履歴の請求を行えば、取引期間や借金の金額などの情報がわかるからです。

取引履歴の請求は、以下の3つの情報があれば可能です。契約書や借金を返済した際の明細書を紛失していても取引履歴の請求ができるので安心してください。

  • 氏名
  • 住所
  • 生年月日

ただ、借金をした会社に対して、取引履歴を請求しても古い履歴については開示されないケースもあります。しかし、すべての期間の取引履歴を開示してもらえない場合でも過払い金請求は可能です。

過去の明細や通帳の振込履歴などで、ある程度取引期間が分かる場合は、その資料をもとに引き直し計算を行います。

また、明細や通帳に記録が残っていない場合は、開示されている取引履歴の最初の時点を0円として引き直し計算をすれば、過払い金請求ができます。

このように、借金をした会社を覚えていない場合や取引期間などの情報がわからない場合でも過払い金請求は可能です。

過払い金請求ができる条件とは?

過去に借金をしていた会社や借金についての情報が判明しても、すべての方が過払い金請求ができるわけではありません。

過払い金請求をするためには、以下の2つを満たしている必要があります。

  • 利息制限法に定められている年利15%〜20%を超える金利で借りたことがある
  • 最後の取引日から10年以上過ぎていない

1.利息制限法に定められている年利15%〜20%を超える金利で借りたことがある

過払い金請求は、利息制限法に定められている年15%〜20%を超える金利でお金を借りたことがある方のみが請求できます。

借金額 上限金利
10万円未満 20%
10万円以上100万円未満 18%
100万円超 15%

多くの消費者金融やクレジットカード会社の貸付金利が15%〜20%以下になったのは、平成19年頃です。

そのため、消費者金融やクレジットカード会社の貸付金利が、いつ利息制限法で定められた上限金利の以下になったのか調べる必要があります。

会社名 利息制限法を超える金利で貸付が行われていた時期
アコム株式会社 平成19年6月17日以前
プロミス株式会社 平成19年12月18日以前
アイフル株式会社 平成19年7月31日以前
エポスカード 平成19年3月31日以前
オリコカード 平成19年3月31日以前
株式会社UCS 平成19年3月5日以前

※2012年7月よりプロミスはSMBCコンシューマーファイナンス株式会社に商号変更

また、同じクレジットカード会社が発行しているカードでも、カードにより利息制限法の金利に変更した時期が異なるケースもあります。

  • セゾンカード:平成19年7月13日以前の利用が過払い金の対象
  • UCカード:平成19年6月10日以前の利用が過払い金の対象

まずは、利用しているカードの利用時期を確かめることが重要です。

2.最後の取引日から10年以上過ぎていない

金融機関など債権者との最後の取引日から10年以上過ぎると、過払い金請求ができなくなります。

なぜなら、過払い金の時効は民法第166条時効にある通り、権利を行使することができるときから10年間と定められているからです。

(債権等の消滅時効)
第百六十六条 債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
(データ引用元:民法第166条2項|e-Gov

なお、過払い金請求における時効の開始時期は、特段の事情が無い限り、取引が終了した時点からです。

そのため、過払い金請求は、最後の取引日から10年が経過する前に請求しなければなりません。

したがって,過払金充当合意を含む基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引においては,同取引により発生した過払金返還請求権の消滅時効は,過払金返還請求権の行使について上記内容と異なる合意が存在するなど特段の事情がない限り,同取引が終了した時点から進行するものと解するのが相当である。
(データ引用元:不当利得返還請求事件|最高裁判所

過払い金請求ができる5つのケース

過払い金請求ができる5つのケースについて解説します。以下のケースでも過払い金請求は可能です。

  • クレジットカードのキャッシング枠を利用している
  • 過去に調停をした
  • 過去に借入と完済を繰り返しており、空白期間がないと認められた
  • 借金をした本人に代わって過払い金請求をすることもできる
  • 生活保護受給者も過払い金請求は可能だが注意が必要

1.クレジットカードのキャッシング枠を利用している

過払い金の請求ができるのは、消費者金融を利用したことがある方だけではありません。

クレジットカードのキャッシング枠で、お金を借りたことがある方も過払い金請求ができます。

実際に、クレジットカード会社の多くは消費者金融と同じく年利15%〜20%を超える金利でお金を貸していました。

そのため、クレジットカードのキャッシングを利用していた場合でも、過払い金請求によりお金を取り戻せる可能性があります。

2.過去に調停をした

特定調停をしたときに過払い金があることがわかった場合、特定調停後に過払い金請求を行います。

また、過去に金融機関など債権者と特定調停で合意した際に、書面で「特定調停以外の債権や債務がない」ことを確認する条項が含まれていたとしても、過払い金請求が認められます。

実際に、平成27年9月15日の最高裁判所判決では、「調停時の条項以外に債権債務がないこと」と記載されていたとしても、その債権債務に過払い金請求権は含まれないとされました。

過払金が発生している継続的な金銭消費貸借取引に関し,借主と貸金業者との間で特定調停手続において成立した調停であって,借主の貸金業者に対する残債務の存在を認める旨の確認条項及び調停条項に定めるほか何らの債権債務がないことを確認する旨のいわゆる清算条項を含むものは,次の(1)~(3)など判示の事情の下においては,全体として公序良俗に反するものということはできない。
(1) 上記調停における調停の目的は,上記の継続的な金銭消費貸借取引のうち特定の期間内に借主が貸金業者から借り受けた借受金等の債務であると文言上明記され,上記確認条項及び上記清算条項もこれを前提とするものである。
(2) 上記確認条項は,上記(1)の借受金等の残債務として,上記特定の期間内の借受け及びこれに対する返済を利息制限法所定の制限利率に引き直して計算した残元利金を超えない金額の支払義務を確認する内容のものである。
(3) 上記清算条項に,上記の継続的な金銭消費貸借取引全体によって生ずる過払金返還請求権等の債権を特に対象とする旨の文言はない。
(データ引用元:最高裁判所判例集|裁判所

このように過去に調停をした場合でも、過払い金請求を行うことができる可能性があります。

3.過去に借入と完済を繰り返しており、空白期間がないと認められた

完済後1年以内に借金をした場合は、時効開始が2度目の完済日になる

過去に年15%〜20%を超える金利でお金を借りたことがあっても、すでに完済をした時点から10年以上過ぎているので、過払い金請求ができないと考えている方がいるかもしれません。

しかし、以下の条件を満たしていれば、最初の完済日から10年が過ぎていても、過払い金請求ができる可能性があります。

  • 完済後から1年以内に再度同じ会社からお金を借りている
  • 契約時に結んだ基本契約書の契約内容が一緒

その理由は、1度目と2度目の取引の間に短い空白期間がある場合、同一の契約がさらに続いていると認められる可能性があるから。

したがって、過去に年15%〜20%を超える金利でお金を借りた会社と何度も取引をしたことがある場合は、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

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4.借金をした本人に代わって過払い金請求をすることもできる

過払い金請求は、原則借金をした本人が行うものです。しかし、本人以外の方でも過払い金請求ができるケースがあります。

まず本人に過払い金請求をする意思があり、委任状があれば、司法書士や弁護士に過払い金請求の依頼ができます。

また、以下の3つのケースのいずれかに当てはまる場合は、本人に代わって過払い金請求が可能です。

本人が過払い金請求ができない理由 代わりに過払い金請求ができる方
本人が病気や怪我などの理由で手続きができない 家族や親族
認知症に罹っている 成年後見人のみ
本人がすでに亡くなっている 相続人のみ

本人が認知症に罹っている場合は、選ばれた成年後見人しか過払い金請求の手続きができません。

成年後見人とは家庭裁判所から選任された本人の財産を守ったり、身の安全を守ったりする方のことです。成年後見人をまだ選んでいない場合は、家庭裁判所に成年後見人の申し立てを行う必要があります。

また、本人がすでに亡くなっている場合に、過払い金請求ができるのは相続人のみです。

このように、本人が何らかの事情で過払い金請求ができない場合でも、代理の方が過払い金請求をすることができます。ただし、本人の家族であれば、誰でも過払い金請求ができるわけではない点には注意してください。

5.生活保護受給者も過払い金請求は可能だが注意が必要

現在生活保護を受給している方も過払い金請求が可能です。

ただし、取り戻した過払い金が所得として扱われるため、生活保護が減額されたり、生活保護の支給が一時的にストップすることがあります。

なお、過払い金を取り戻したにもかかわらず、福祉事務所への報告を怠った場合は、これまで受給した生活保護費を請求されるケースもあるので注意してください。

過払い金請求の対象にならない6つのケースとは?

以下の6つのケースにあてはまる場合は、過払い金請求の対象ではありません。

  • 最後の取引日から10年以上経過している
  • 利息制限法に定められた金利でお金を借りている場合
  • クレジットカードのショッピング枠のみを利用している場合
  • すでに請求先の会社が倒産している場合
  • 銀行カードローン・住宅や車のローンとして借りている
  • 過去に過払い金請求を行った会社に再度過払い金請求をすること

1.最後の取引日から10年以上経過している

最後の取引日から10年以上経過している場合は、すでに時効を迎えているため過払い金の請求ができなくなります。

そのため、過払い金を取り戻すためには、過払い金の時効が切れる前に請求をしなければなりません。

なお、過払い金がいつ時効になるかは、個人により異なります。最後の取引日が借金を完済した日であるため、現在も借金を完済できていない場合は、時効期間が開始していないからです。

2.利息制限法に定められた金利でお金を借りている場合

過払い金請求は支払いすぎた利息を取り戻すために行います。

過去に金融機関など債権者からお金を借りていても、利息制限法で定められた金利の範囲内でお金を借りている場合は、過払い金が発生しません。

そのため、契約時にどのぐらいの金利で借金をしたのか把握しておく必要があります。

3.クレジットカードのショッピング枠のみを利用している場合

クレジットカードにはキャッシング枠とショッピング枠が設定されています。クレジットカードのショッピング枠を利用しているだけでは、過払い金が発生しません。

クレジットカードのショッピング枠は、借金をして買い物などをするのではなく、カード会社が立て替えたお金で買い物などをするからです。

したがって、過去にカード会社を利用している場合は、キャッシング枠を利用していたか確認する必要があります。

4.すでに請求先の会社が倒産している場合

過払い金請求が可能な条件を満たしていても、過払い金請求先である消費者金融やカード会社などが倒産している場合は、過払い金請求ができません。

なぜなら、過払い金請求を行っても会社が存在しないため、過払い金を取り戻すことが難しいです。

そのため、請求先の会社が倒産している場合は、債権者に対して支払われる配当しかもらえないので注意が必要です。ただ配当は、過払い金の数%前後に設定されていることが多いため、ほとんどお金は戻ってきません。

倒産した金融機関 配当金として戻ってくる金額
武富士 3.3%
SFコーポレーション 3.27803%
NISグループ 3.48%

また破産手続きが終結した場合、配当が支払われるのは債権の届出をしている方のみです。そのため、倒産時期によっては、お金が一切戻ってこない可能性があります。

過払い金の対象であれば、早めに過払い金請求をすることをおすすめします。

5.銀行カードローン・住宅や車のローンとして借りている

以下の借金は過払い金請求の対象外です。

  • 銀行カードローン
  • 住宅ローン
  • 車のローンなど

銀行は利息制限法の範囲内でしかお金を貸していません。そのため、銀行カードローンは過払い金請求の対象外です。

また、住宅ローンや車のローンについても、元々設定されている金利がとても低く、利息制限法の上限を超えてお金を貸すことがありません。そのため、住宅ローンや車のローンでは、過払い金は発生しないのです。

6.過去に過払い金請求を行った会社に再度過払い金請求をすること

過去に過払い金請求を行ったことがある会社に対して、再度過払い金請求をすることはできません。

たとえば、最初に自分で過払い金請求を行ったものの、過払い金をほとんど取り戻せないため、弁護士や司法書士に依頼して、再度過払い金請求を行うことは不可能です。

そのため、過払い金請求をする際には、はじめから弁護士や司法書士に依頼した方が、過払い金を多く取り戻せる可能性が高いです。

貸金業者を覚えていない場合に過払い金請求を行う手順

借金をした会社や取引期間を覚えていない状況で過払い金請求を行う場合は、以下の手順に沿って手続きを進めます。

  • 信用情報機関で情報開示を行う
  • 弁護士や司法書士に相談
  • 金融機関など債権者から取引履歴を取り寄せる
  • 過払い金の引き直し計算を行う
  • 過払い金請求を行う
  • 金融機関など債権者と交渉
  • 交渉で解決しない場合は、裁判で解決する
  • 過払い金が返還される

まず、過払い金請求をするためには、過払い金が発生している会社や取引期間などの情報が必要です。

そのため、どの会社からお金を借りたのかわからない場合は、まず信用情報機関で情報開示を申し込みます。

情報開示は、パソコンやスマホからの手続きなら、1時間以内で完了します。過去に取引している会社が判明したら、弁護士や司法書士に相談しましょう。

正式に依頼すれば、金融機関など債権者に対して受任通知を送ってくれるので、取引履歴を取り寄せることができます。

取引履歴には、取引期間だけでなく、金利や借金した金額なども載っています。それらの情報をもとに過払い金がどのぐらい発生しているのか確認できるのです。

過払い金が発生している場合、金融機関など債権者に対して過払い金の請求を行い、弁護士や司法書士が交渉を行います。

金融機関など債権者が提示してくる過払い金返還額は、発生している過払い金よりも低いケースが多いです。

そのため、交渉で解決できなかった場合、裁判に進みます。裁判の結果、返還される過払い金が確定し、後日過払い金が振り込まれるという流れです。

このように、取引していた会社を知らない場合は取引期間がわからない場合でも、過払い金請求ができます。

過払い金請求は弁護士に依頼するのがおすすめ

過払い金請求を行う場合、手続きや交渉の手間や時間がかかることを考えると、弁護士や司法書士に依頼する方が多いです。

ただ、過払い金請求をする場合、司法書士よりも弁護士に依頼することをおすすめします。

なぜなら、司法書士は過払い金など債権額が140万円を超える業務を対応することができないからです。

過払い金などが140万円を超えると、弁護士しか過払い金請求ができなくなる

年15%〜20%を超える金利でお金を借りていたい場合、返済までに支払いすぎた利息が数百万円を超えることも珍しくありません。

そのため、弁護士の方が、過払い金額に関係なく安心して依頼ができるのです。

おわりに

借金をした会社や取引期間などを覚えていなくても、信用情報機関で情報開示と取引会社から取引履歴を取り寄せることで過払い金請求ができます。

以下の条件にあてはまるのであれば、過払い金請求をするべきです。

  • 利息制限法に定められている年利15%〜20%を超える金利で借りたことがある
  • 最後の返済日から10年が経過していない

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