私が父親の跡を継いでから間もなくしてバブルが見事にはじけました。たちまち経営が悪化し、借り入れ金が返せない状態になってしまったのです。
私が消費者金融からお金を借りた理由とは
父親が車の部品工場を興し、高度経済成長時代はかなりの売り上げを誇っていました。一番景気がいい時代には従業員も100人近くいた程でした。私はその頃まだ小さかったですが、かなりいい生活をさせて貰っていたと思います。
大学生になると欲しい車は何でも買って貰えましたし、父親の工場でアルバイトさせて貰ったりしてかなりバイト代を貰っていました。大学の同級生などは私の事をおぼっちゃまだと思っていた位です。
バブル期の景気の良さはハンパありませんでした。私や他の兄弟の洋服、母親の着物なども経費で購入したり、家族旅行は社員旅行扱いで経費で落としたりとかなり今考えると経営がむちゃくちゃだったと思います。
私が父親の跡を継いでから間もなくしてバブルが見事にはじけました。たちまち経営が悪化し、借り入れ金が返せない状態になってしまったのです。それまで家を担保に入れたりしてなかったんですが、私の自宅も抵当に入れて借金する事に。
それでもお金が足り無くて、従業員の給料などを支払うためのお金や、取引先への支払いをするための運転資金を賄うために消費者金融に手を出してしまったのです。以前も借金はありましたが、銀行や信用金庫、国民金融公庫などからしか借りた事はありませんでした。
正直消費者金融で借り入れするのは抵抗がありましたね。妻もパートに出てくれるようになりましたが、私の給料もどんどん下がっていったので、生活は以前よりかなり厳しくなりました。
結局会社が倒産して失業しました。
運転資金が足りなくなり、もうまともな所では借りられなくなったので、まずはプロミスに申込みました。
プロミスから借りたお金はそっくりそのまま従業員の給料に充てました。
その後アコムなどからも借り入れをして、私の生活費に充てた事もあります。借りた時は正直こんな所から借りるようになって情けないと思いましたね。
借金に対してのイメージは悪くありませんでした。会社を経営している限り、何かしら借金があるのは当たり前です。借金無しで経営して成功している人は数少ないと思いますので、借金自体に抵抗は全くありませんでしたね。
ただ、消費者金融で借りるという行為は初めてだったし、かなりイメージが悪かったです。ものすごく考えてから申込みをしました。
以前は裕福なおぼっちゃまだったのに・・・
色々な所から借金をしてお金を用立てても、だからと言って売り上げが上がるというわけではありませんでした。逆に売り上げはどんどんと落ちて行き、ますます経営は厳しくなっていったのです。もちろん、従業員はほとんど辞めてもらいました。100人近くいた従業員は5人程になってしまいました。
また、私のお給料ももちろん下げたので、150万位貰っていたお給料が20万円程度になりました。妻のパート代が数万円なので、それと合わせた金額でやりくりしました。父親も会社の会長として手伝ってくれていたのでお給料を渡していましたが、もう全くあげる事が出来なくなっていました。幸い父親は年金があるので、その年金で生活して貰う事になりました。
それに、父親は景気がいい頃に家を買っていて、そのローンもなかったのでなんとかなったようです。我が家には子供が三人いて学生でしたが、私立の高校に行かせる事は絶対に無理となり、全員公立の学校に進んで貰いました。
生活は豹変しました。それまでは週に一度焼き肉やお寿司を食べに行ったりしていました。もちろん、子供達は回る寿司なんて行った事はありませんでしたが、お金が貰えなくなると、ほとんど回る寿司さえ行けなくなってしまいました。
それに、欲しい洋服があったらどんな物でも買ってあげられていたのですが、それも無理になりました。洋服は自分達でアルバイトして買うように言うしかありませんでした。私もしょっちゅう飲みに行っていたのが、ほとんど断るようになりました。
会社の経営がさらに悪化したので会社の経営はどんどん悪化していきました。
最高で二億円位の借金になっていたと思います。もうこうなると、何とかして用立てるという事は無理な段階です。消費者金融で借りられる枠もとっくに超えていたので、あとは闇金に手を出すしかありませんでした。
妻と話し合った結果、全ての借金から逃れられる自己破産をしようかという事になりました。そうすれば家は無くなりますし、預貯金も無くなってしまいますが、会社を手放して普通の会社員になれますし、借金地獄から逃げる事が出来るからです。テレビなどでもよく自己破産について特集していたりしたので、うちもやってみようという気持ちになりました。人生を再出発するのにはこれしかないと思いました。
自己破産について調べました
借金問題について全くの素人だったので、インターネットを中心に調べました。ネットで自己破産について調べましたら、たくさんの情報が出て来たので、それをノートに書いたりして勉強しました。また、どこの弁護士事務所が一番いいのかなども口コミなどを見て探しました。
また、市が主催する無料弁護士相談会などにも行こうと思って問い合わせたのですが、日が合わなかったので行けませんでした。無料というのは大きかったのですけど・・・。
他には知り合いからいい弁護士さんはいないかというのも聞いたりしましたね。結局はネットで調べた事務所に決めました。
自己破産について詳しくは知らなかったので、インターネットで詳しく調べる事にしました。
ネットの検索で「自己破産」と入力すればたくさんの情報が出て来ました。同時に色々な弁護士事務所のホームページが表示されたので、その中の1つに電話してみる事にしました。
専門家に直接話を聞けば、もっと有益な情報が得られるかもしれないという期待でいっぱいでしたね。素人がネットでちょっと調べただけでは自己破産について詳しくは分からなかったからです。そこで、家から近い方が何かと便利だと思ったので、車で15分位の所にある弁護士事務所に電話しました。
素人では無理だと思ったので
専門家である弁護士に自己破産手続きを依頼したのは、もちろん自分で手続きなんて出来ないと思ったからです。やはり、法律に関わって来る事なので、しかるべき専門家に頼むのが一番だと思ったのです。
ただ、弁護士さんに何かを依頼した事なんて一度もなかったので、費用がどれ位なのかというのが気がかりでした。噂によると、自己破産の手続きを依頼したら何百万も請求されたとか。そんなお金は全くありませんし、そうなったら分割払いって出来るのかな?って思いました。それに、話にくい弁護士さんだったらどうしよう・・・という気持ちもありました。
インターネットで検索して一番家の近くにある弁護士事務所だったからです。やはり、相談しに行く事が多いでしょうから、あまり遠方だと不便だからです。
あとはネットの口コミも参考にしました。かなり口コミで上位にある弁護士事務所だったので、ここにしようと思ったのです。その事務所のサイトに弁護士さんの経歴なども書いてあったので、それも参考にしました。
とても親身になってくれました
弁護士さんて言うと何だか高飛車で横柄なのかな?って思って事務所に行きましたが、全くそんな事はありませんでした。
私がこうなったいきさつを話している間も、うんうんとうなずきながら話を聞いて下さいました。
弁護士さんでもこんなに優しい感じの人もいるんだな・・・と感じましたね。費用の面でも相談に応じますと言って貰えたのでとても安心でした。
主な連絡方法は直接事務所に行ってする事が多かったですね。あとはメールや電話がほとんどでした。こちらが何か質問したい事がありメールで質問しますと、間違いなくその日中に返事をくれました。
こちらはとても困った状態で不安でいるわけですから、迅速に返事が貰えるのはすごく有り難かったです。それに、急に相談に伺いたいと言った時にでも、嫌な顔1つせずに対応してくれたのには感謝です。
また、事務所の事務員の方もすごく感じのいい方でした。いつも笑顔で対応してくれましたね。
弁護士さんはあまり専門用語を使わずに、分かりやすい言葉で説明してくれたのも有り難かったです。
私達夫婦はあまり頭も良くないですし、法律に関しては全くの素人です。なので、専門用語を並べられても理解出来なかったと思います。一番の懸念であった手数料の件に関しても、早い段階で大体幾ら位かかるか提示してくれ、分割でも結構だと言ってくれました。期限もないので、就職が決まってからぼちぼち返して下さいと言っていただけたのは、本当に救われた思いでいっぱいでしたね。
全ての借金がなくなりました
結局弁護士さんに払った費用は200万円位だったと思います。弁護士さんに頼んだ事で、全ての借金から逃れられました。
銀行や信用金庫、消費者金融全てです。全部合わせてざっと2億円位でしょうか。あまりに多すぎて覚えていません。
それまでかなり督促が激しかったのに、自己破産すると全くなくなるんですね。精神的にも楽になりました。ただ、自己破産したのでもちろん家や預貯金、車など全て取り上げられました。
それまでは一軒家に住んでいましたが、この自己破産のお陰で県営住宅に引っ越しました。県営住宅は家賃が2万円程度なのであまり負担にならないかと思ったのです。
例え会社に就職しても2万円程度なら支払っていけるかなと思いました。それに、子供達もそれでいいと言ってくれたので、引っ越す事にしました。その県営住宅は駅からとても近かったので、車がなくても生活出来るメリットもありました。
車は手放しましたので、車のない生活を送る事になりました。
弁護士費用とちゃんと自己破産出来るかが不安でしたが
弁護士さんに相談するまではちゃんと自己破産手続きが出来るのかどうかとても不安でした。私達夫婦は法律にはとても疎いですし、ちゃんと説明出来るのかどうか不安でたまらなかったのです。
それに、費用面でもかなり不安がありました。知り合いなどから聞いた話によると、かなりの費用がかかると聞いたので。そんな大金借金まみれの私達にあるはずもありません。支払えなかったら手続きをして貰う事は出来ないかもしれないし・・・。
しかし、弁護士さんはとても親身になって話を聞いてくれましたし、費用の事も心配しなくていいと言ってくれたので安心出来ました。私達が説明に困っている時もゆっくりと話を聞いてくれましたし。
他の弁護士さんだったらこうはいっていないかもしれませんね。
夜中に心配な事が出て来てメールを送ってしまった事があったのですが、その際にも朝にはちゃんと返事をくれたのでありがたかったです。本当にこの先生に依頼して良かったと思いました。
お金を工面するプレッシャーから逃れられました
自己破産してからの心境の変化はすさまじいものがあります。
自己破産するまでは毎日お金の事ばかり考えていました。どうすればお金が工面出来るのだろうという事ばかりです。それに、妻は節約をしすぎて体を壊しそうになっていました。
しかし、自己破産してからはお金がないという生活は全く変わらないのですが、借金は全く無くなったので、気持ちが全然違いました。お金をいつまでに用意しなくてはいけないと焦らなくてもいいので、毎日ゆったり過ごす事が出来るようになりました。
子供達もそれまでは両親があまり笑わないので心配していたみたいですが、自己破産してからは明るくなったので嬉しそうでした。子供達にも自己破産はいい影響を与えたと思っています。
借金地獄から逃れられ良かったですが、貯金などが無くなったのは残念でした
債務整理をして一番良かった事は借金が全て無くなった事です。
さすがに2億円も借金があると精神的にかなり参ってしまいますね。
それに、国や銀行からの借金はいいのですが、消費者金融から借りるのは結構きついです。利率がとても高いですから。
なので、自己破産して借金が無くなったかと思うと嬉しくて仕方がありませんでした
ただ、同時に家や車を取られてしまった事はとても残念でした。家のローンはもうほとんど終わりかけていたので、もうほぼ自分達のものになろうとしていたからです。
車のローンもほぼ終わっていたので、それを取られてしまった事は残念で仕方がありませんね。妻も会社の借金の保証人になっていたので、妻のへそくりの貯金も全部無くなりました。