足りない金額からしても大きなものでもないし、「これくらいなら大丈夫、なんとかなるだろう」という楽観的な気持ちもありましたが、それより支払いが滞ることの方が問題でした。いろんな出費を見直しつつ返済プランもきちんと立て、これなら大丈夫だと判断した上での借り入れでした。
ちょっと足りない分を借りたのがきっかけ
8年ほど前に初めての借り入れをしました。当時の私の生活は定職には就いていましたが、それだけでは足りなかった為、また副業OKの職場だったこともあり、アルバイトをいくつか掛け持ちし殆ど休みなしで働いていたのですが、それでも収入と出費のバランスはとてもギリギリでした。何とかやりくりできていました。
しかし、物価の上昇や公共料金の値上げなどで相対的に収入が出費に追いつかない、また当時交際を始めたばかりの女性も居て、それにまつわる出費なども嵩むようになり当時の収入が出費に追いつかず、月に3万円ほど足りなくなることが多くなりました。
周りの友人や家族などに相談してしばらくは凌げましたがそれも長くは続かず、どうしてもやり繰りがつかない状況になっていました。どうにか改善できればと思い様々な方法を考えました。必要ないものを売ったりしてもやはり追いつきません。転職することも考えましたがなかなか良い仕事が見つかりませんでした。そしていよいよどうにもすることが出来ない状況になっていました。
そこで消費者金融からの借金を考えました
足りない金額からしても大きなものでもないし、「これくらいなら大丈夫、なんとかなるだろう」という楽観的な気持ちもありましたが、それより支払いが滞ることの方が問題でした。いろんな出費を見直しつつ返済プランもきちんと立て、これなら大丈夫だと判断した上での借り入れでした。
しかし、それがその後の私の生活に大きな支障をもたらすとは思いも寄らないことでした。
初めての借り入れはアットローンを選びました。テレビCMなどでも知ってましたが、ネットでも調べて様々なところを比較検討した上で決めました。借り入れができた時は「これでなんとかなる」という思いでした。また切羽詰っていたこともありお金はすぐに必要な支払いに充てました。借り入れ後は今まで出費について悩んでいたことがなくなって安心していました。
借金をするということに抵抗がなかったと言えば嘘になります。様々な媒体を通して聞く話には良いものはなく、それによって私の中の借金に対するイメージはかなり悪かったと思います。しかしその時の私は、他の支払いが滞ってしまうことがとても不安でした。散々悩んだ挙句の選択でしたし、前もって返済プランも立てて決めたことだったので、ある程度の覚悟の上ではありました。
気づくと返済が追いつかなくなっていました
最初は「足りない分だけだから」という気持ちだったのが、次第に余計な物を買うようになっていました。自分にとって多少高価なものであっても、「借りればいいな」という考えになっていました。もうその時点では借金に対する悪いイメージなどなくなっていて、むしろいつでもお金は手に入る、そんな風に考えていました。
それによって返済額が次第に膨らみ支払いが追いつかなくなりましたが、既に便利なカードとしか認識していなかった為か、他の消費者金融での借り入れに繋がっていき、支払いのための借金というスパイラルに陥っていきました。
あの頃の私は完全にお金に対して考え方が麻痺していたように思います。もちろん仕事もしていたわけで、お金を稼ぐことの大変さはわかっていたつもりでしたが、不思議なことにそうやって汗水たらして稼ぐお金は大事にするのにカード一枚で借りることが出来てしまう、上限はあるにしてもある程度まとまった金額がすぐに手に入るというその状況は、今にして思えば異常なことだったのだと感じています。
生活状況は上辺だけを見ると豊かになった感じがしていました。なにせそれまでの悩みだった支払いは滞ることなく、また必要な時にお金が手に入る状況というのはまるで収入が増えたような気にさえなっていました。収入金額を考えずにお金を使い出したということになります。
借り入れをするようになってからというもの、それまで欲しくても我慢していたものを買ったり、友人や彼女と食事に行った際にも見栄を張って食事代を私が出したりしていました。
収入と支出のバランスが取れなくなりました
時間が経つにつれてすっかり膨らんでしまった借金の総額。毎月の返済はなんとかなっていたもののいよいよ生活を切り詰めないといけない状況になっていました。借り入れすることで生活に余裕ができたと感じた時期はそれほど長く続くことはなく、むしろ借金をする以前よりも大変になっていました。そして以前に見聞きした借金についての悩みやその顛末などを思い出しました。
どうにも自分で解決する方法はないと思いだしました。この時点ではもう周りの人を頼るわけにもいかず、一人で抱え込むことになり悩み続けるだけの日々を送っていました。返済が滞るようになり催促の電話が来るようにもなりました。このあたりでどうしたらこの状況を打破できるかと考え、ネットなどで情報を集めました。そして、最終的に専門家に相談してみようという結論に至りました。
まずは自分の状況把握と解決方法を調べました
借金問題に関して様々なメディアで宣伝広告を目にすることが多くなり、もしかしたら自分もあてはまるかもしれないと思い、私が抱えている問題についてどのような解決方法があるのかをまず調べました。情報収集には主にインターネットを使いました。調べてみるとそれまでまったく知らなかった解決法もあることを知りました。
法律的なものが絡んでくることは何となく知っていましたので、そのためにも信頼できる所に相談したいと思っていました。私に合うところはどこなのかということから調べ、公式サイトなどを隅々まで見ることで借金問題解決のための情報を集めました。
債務整理というのを知った時は、「これでこの状況から抜け出せるかも」という思いと同時に、債務整理後の事を考えると躊躇してしまうこともありました。解決法としてはいくつかの物があることを理解したもののそれに伴うリスクが今度は私の前に新たな問題として上がってきたのです。
もちろん、借金生活から解放されたいという思いは強かったわけですが、それでも解放されたあとにおいていくつかの制限が生じてくることも知ることになり、果たしてこの選択は良いのだろうかと考えました。
私にはどの解決方法が合っているのかは調べている段階でははっきりしないのですが、どれを選択してもリスクは付いてくるということに不安と戸惑いを感じました。
一人で抱えていてはダメになってしまうと思いました
ネットで得られる情報は多いものの、一口に借金と言ってもそれぞれの状況があることからはっきりした解決後をイメージすることができずに、どうしたら良いのかと悩んでいました。私の中で一番引っかかっていたのは、債務整理後における制限についてで、ネットの情報だけではよく理解できないこともあり躊躇していました。
もちろん、時間に余裕などなく電話が鳴るたびに言い訳を考えているような状況で精神的にもかなり疲れていました。
一人で悩み続けても埒が明かないという風に考え、とにかく一度話を聞いてもらおうと思い、法律事務所へ伺う予約をしました。
その法律事務所の代表はテレビなどでも活躍されている先生が代表をされていること、全国で私と同じような境遇にある人達を多く助けてこられたことなどを公式サイトで拝見して、安心感と信頼感を覚え依頼することを決めました。相談だけなら無料ということでしたので、とにかく誰かに今の状況を聞いてもらいたいという思いもあったように感じます。
担当者の親身な対応に感謝
私のそれまでの人生において、弁護士に合うということはありませんでしたし、イメージできるほど知らないわけですが、それでも不安はありました。もしかしたら、まったく請け合ってくれないのではないかという思いもありました。しかし実際にお会いしてみると、複数名の担当者が居たもののみなさん親切に対応してくださいました。
担当してくださった方からの説明は、ネットを見てから伺った私にとっては解りやすい説明でした。担当者からは多くの事柄を聞かれましたし、非常に細かい部分まで聞かれました。さらにこちらは過去に遡って思い出しながら返事をするので時間もかかるわけですが、それに対してもしっかりと時間を取って聞いてくださいました。
私はできるだけ全てにお答えしようと前もって準備はしていたもののそれでも抜けていることもあり、そこを突っ込まれると戸惑ってしまいましたが、そんな時でも「分からない場合は大丈夫ですよ」と仰ってくださり、私を第一と考えてくださっているのが感じられ安心してゆっくりと答えることができました。
弁護士との面談になると整理の詳しい方法や手続きの説明、依頼してから全てが完了するまでの期間などについて説明をしてくださいました。また依頼することでのメリット・デメリットについても説明がありました。それまで私の中での問題だったことについてもクリアになりました。
依頼後の連絡は主に電話となりましたがそれほど多くはありませんでした。面談に関しては最初の相談の時のみで、どうしても再度面談が必要な場合は改めて設定して頂けるとのことでした。
専門家に依頼することのメリットを感じられました
当時私の借金総額は230万円ほどでした。この数字がいつも頭の中にあり苦しんでいたわけですが、依頼をしてからしばらくして担当者からの連絡で半分以下になる可能性があることを伝えられました。詳しい計算方法などを聞いたようにも記憶していますが、私のケースの場合は計算によるところよりも交渉にて得られたものが大きいとの説明を頂きました。
詳しい所はわからないのですが、その時の私にとっては耳を疑うほどの減額でした。総額230万円だったものが約130万円減額されることになると聞いた時は、「本当にその金額になるのですか?」と何度も聞き直してしまったと記憶しています。
もちろん減額された残りに関しては支払いするわけですが、それでも大きい減額に驚いたことを今でも覚えていますし、担当者の対応や受け答えからしても信頼して引き続きお願いできるという確信も得られました。またそれと同時に、やはり専門家に相談して良かったと思った瞬間でもありました。
実際に携わっている人に相談するからこそ見えてくる事がありました
依頼する前はネットで情報を集めていたということもあり、確たる証拠もない情報に右往左往している自分がいました。その中でも、債務整理すると海外に行けなくなるとか、一生ローンは組めなくなるなど、リスクとしてきちんとした情報ではなくその一部を誇大表現しているものが多かったように覚えています。
依頼するために事務所を訪問し相談した時にそういった不安に思っていることや、ネットなどで知ったリスクと呼ばれているものは実際どうなのかといったことも伺いました。
それらに対しても納得できるお返事をしてくださり、安心して依頼後も過ごせると思いました。自らが渦中にいると見えなくなっている事柄も多いと思います。特に生活に直結するお金のことなどになると専門的なことも多く、ネットなどの情報だけでは理解するには乏しく、やはり実際に携わっている人に相談することが一番だなと感じました。
そして、実際にお合いして話しをてみることによって自分の置かれた立場を客観的に見ることができアドバイスを得ながら最善の方法を見つけられるのだと思いました。
全ては自分の身から出た錆
債務整理手続きは滞り無く完了し、関係している相手先との和解も成立しました。私自身が動くことと言えば法律事務所の担当者から伝えられた必要になる書類等を送るくらいのことで、本当に多くの方が私のために時間と知識を使って動いてくれたのだと実感しています。
そして最終的に手続きが完了し、すべてが終わってみると気持ちも安定し、仕事にも力が入るようになっていました。借金を始めた頃は、足りない分を埋めるだけだからという軽い気持ちでしたことが、自分にとってこんな大きな問題になるとは想像もしていませんでした。そして、最終的に多くの人に心配と迷惑をかける結果になってしまった、それの何もかも自分が原因であったのだということを改めて認識しました。
お金は使うもの。お金に使われてはダメ
実際に私が債務整理ということを経験してみて思うことは、もちろん多少のリスクはあるものの、それを遥かに上回るだけの生活の安定感が得られたと感じています。債務整理する前は毎日が返済日なんじゃないかと思うくらいにお金のことで頭がいっぱいでした。どこからいくら借りて、どこへいくら返す、そんな先の見えない生活から解放されて大げさではなく世界が違って見えました。
もうあんな生活だけは嫌だと思って、悩まずに居られる今を大事にしたいと思っています。
もちろんメリットだけを得られたわけではありませんし、ちょっとしたことで債務整理という選択が良かったのかと振り返ることもあります。それでも返済に苦しんでいたこを思い出すとデメリットに関してはそれこそ自分が我慢すれば解決に向かって行くこともあるので、それまでしっかりとお金と向き合い、きちんとバランスを考えながら過ごしていこうと努めています。