過払い金

出産費用を武富士で借金100万…債務整理で減額

出産にかかる病院の費用や出産後の赤ちゃんのための雑貨の購入費用など、いろいろな費用が必要になってしまった結果、消費者金融を通じて当面の資金に当たる100万円を借りることになったんです。夫も、最初は借金には反対していたんですが、やはり、出産するか借金を諦めるかという天秤にかけた結果、出産を選んでくれ、そのための借金をすることになりました。

出産のために資金を捻出するため、100万円を借りました

私が30歳の頃、初めての子供になる長女を出産しました。ただ、もともと夫の稼ぎがそれほど安定していた職業ではなかったことや、私が家庭に入った段階で、それまで続けていた仕事を退職して専業主婦になったことなどもあり、生活基盤はあまりゆとりのある状況ではなかったんです。

加えて、夫の仕事がちょうどその時期、いわゆる不景気な状態に突入してしまい、なかなか賃金も上がらない状態になってしまったどころか、出ると思い込んでいたボーナスさえもその年から支給されなくなってしまい、契約していた賃貸住宅の家賃の支払いにも困ってしまうようになりました。なんとか、毎月の収入から家賃の支払いなどを捻出していたんですが、結果的に、それと同時に私の妊娠が判明したんです。

当初は堕胎も検討したんですが、やはり、夫婦で相談した結果、子供は出産したいという思いに至り出産することに。出産に備えて、たとえば節約したり価値のある物を売却してお金を捻出したりと、できる範囲内でいろいろな工夫をしながら出産費用に充てる資金を貯めていました。

ただ、やはり、それだけの努力では足りず、出産にかかる病院の費用や出産後の赤ちゃんのための雑貨の購入費用など、いろいろな費用が必要になってしまった結果、消費者金融を通じて当面の資金に当たる100万円を借りることになったんです。夫も、最初は借金には反対していたんですが、やはり、出産するか借金を諦めるかという天秤にかけた結果、出産を選んでくれ、そのための借金をすることになりました。

私たちが100万円という金額を借りたのは、消費者金融として当事から手広く店舗展開されていた武富士でした。最初は私一人で行くつもりだったんですが、出産後すぐの私を心配してくれた夫も一緒に付き添ってくれるということで、自宅からすぐそばの駅前にある武富士で100万円の融資の申請をしました。

審査も通過して無事に100万円を借りることができたので、そのまま、支払いを待ってもらっていた病院に支払い、残りの40万円ほどのお金は赤ちゃんのための費用として自宅で保管しておくことになりました。正直、子供の出産というめでたい状況での借金だったので、心うちはそれほど明るくなかったです。

借金自体に対しては、正直、できるだけ利用したくないものというイメージが本当に強いんです。すでに、住んでいるアパートの家賃だけである程度の負担を抱えてしまっている常態なので、本当にこれから支払っていけるのかどうかがただただ心配の種でした。ただ、どうしても喫緊で必要なお金だったので、借金してでもなんとか無事に生活を!という思いが強く、借金のイメージが実際の行為に影響することはなかったですね。

食事や光熱費はぎりぎりまで節約し、贅沢は一切禁止という生活に突入

借金をして、それを返済していかなくてはいけないという状況なので、赤ちゃんが無事に生まれてきてくれたことはとてもうれしかったんですが、生活面ではそうもいってられませんでした。

たとえば、一番変化したのは、やはり生活の質とレベルでしたね。借金したことによって、それまで支払っていた家賃などの支出が一気に倍近くの金額にまでなってしまったので、それが一番、生活を苦しく感じさせるきっかけになったんです。

今回の借金までは、月々の家賃が10万円ほどだったんですが、それが一気に20万円近くにまで上ってしまったので、夫の収入だけではなかなか苦しい状況といわざるをえなくなってしまいました。ですから、とにかく滞納しないようにしっかり支払いだけはしていこうという決意の元で、生活の内容を位置から考え直したりもしました。正直、今振り返っても、よくあそこまで切り詰めた生活を決意することができたなぁと自分自身で実感してしまうほど、本当に無駄を省いた生活を心がけてたんです。

借金前までは、あまり意識せずに使っていたお金も、必要以上に支出を気にするようになってしまいました。スーパーやお店でお買い物するときも、できるだけ安い商品を選んだり、少々痛んでいる商品でもタダでもらえるのならもらえるようになったりと、それまでの私がしなかったようなことも自然とできるようになってしまうほど、生活の根底から変化してしまいました。

それに、実際の生活も決して裕福とはいえなくて、毎月の家賃の支払いや必要な光熱費をしっかり支払うために、無駄はできるだけ省くようになっていました。夏場にエアコンなんてご法度ですし、冬場も極力暖房は控えるように。もちろん、赤ちゃんの健康のために最低限のものは仕方なく使うんですが、私たち大人に関しては我慢するようになっていました。

毎月の支払いが徐々に困難になったのが、借金問題解決に至ったきっかけ

実は、借金をしてから返済を毎月続け、苦しい生活を送っていく毎日の中で、突如として起こったのが、夫の転属でした。幸い、勤務地自体は変わらなかったのですが、それまで勤めていた職場から、敷地内にある別の部署に転属するように命令されたんです。それだけならまだ良かったのですが、以前の給与と比べ、新しい職場で得られる給与額が2割ほど減らされてしまうという驚愕の結果を聞かされたとき、私の中で、とにかく借金をまずなんとかしなくては、という考えがうかびました。

正直なところ、それまでの給与でもなんとかやりくりしてやっと返済していたのに、そこからまた2割も減らされてしまうとさすがに支払いが困難になってしまいます。元本100万円の借金もいまだ減っておらず、むしろ金利分だけなんとか支払っているという感じで、正直、埒も明かない状態でした。

まずは友人に相談したり本を読んだりして対策法を探していました

幸い、仕事をしていた当事の友人が結構たくさんいたので、友人にまずは相談して、何か良い知恵はないか、ただそれだけを求めて行動していました。

もちろん、それだけでなく、本屋さんで借金関連の書籍を読みながら最適な方法を探したりもしていたんですが、結果的に、それだけでは改善策は一切見つけられないという状況に。ただ、それから1ヶ月ほど経過したときに、以前相談していた友人からある朗報を聞かされたのが、具体的な借金問題を解決することができたある手段との出会いでした。正直、その出会いがなければこの借金を私たちの力だけで返済できていたかわかりません。

友人が教えてくれた方法が、債務整理というものでした

特に、債務整理にはいくつかの種類がある中で私たちの状況に一番あった手段が、いわゆる任意整理と呼ばれる手法なんだとか。基本、自分自身で活動する必要がある手段でもあるんですが、弁護士の方など専門家に依頼すればすべて代行してやってもらえる上、うまく交渉できれば借金の金額を減らすことができるそうなので、それを聞いたときには、本当に藁にもすがるような思いでした。とにかく、今の負担を最小限に減らした上で借金を返済できれば、という思いばかりだったので、債務整理の存在を知ったときには、心がなんとなく落ち着いたように感じたほどです。

友人を通じてある弁護士事務所に相談

友人を通じてある弁護士事務所を紹介してもらい、相談に乗ってもらったのが依頼のきっかけです。ただ、費用面で少し不安があったので、最初は少しだけ依頼するか迷いましたが。債務整理について教えてくれた友人が、その後、最適な弁護士さんについても探してくれていたようで、それから2週間後には、同じ県内にある弁護士事務所を友人経由で紹介してもらうことになりました。

対応してくださったのは、30代と思しき若い女性の弁護士さんで、私の家庭についての話と借金をした敬意を伝えると、とても親身になって相談に乗ってくれたんです。

最初の訪問にもかかわらず、すでにその段階で「お願いするのなら、この方に依頼したいな」と思ったほど親身になって聞いてくださったのが本当に救われました。ただ、恥ずかしながら費用についてたずねてみると、成功報酬として10万円ほど戴くというのを聞き、その数字に少しだけ戸惑ってしまい、依頼しようかどうか迷ってしまったんですが、やはり、多少の支出で借金を軽減できるのならと思い、結果的にこの弁護士さんに依頼することになりました。

その弁護士さんに依頼することになった一番大きな理由は、とても親身になって相談に乗ってくださったり、最適な手法を自ら提案してくださった点ですね。費用度外視で、できるだけ借金の負担を軽減できる方法を提案して一緒にがんばりましょう!という文言まで伝えてくださったので、それだけで私の気持ちが一気に軽くなったんです。それが、その専門家の方に依頼した理由でした。

対応は非常に丁寧で、説明もわかりやすくて私でも理解できるほどでした

弁護士さんというと、ドラマの中だけの存在というイメージがあったのでもっと接しづらい方なのかと思っていたんですが、実際にお会いしてお話してみると、本当に同じ同性であり、悩みを真剣に聞いてくださる力強い存在なんだと実感することができました。これなら、もっと早く出会って相談できていれば、と感じてしまったくらいです。お会いした後は、むしろ相談できることが楽しく感じるほど、親しみを持ったのも事実です。

具体的な事務の内容については、対応も非常に丁寧な方でしたし、電話口での説明もわかりやすくて聞きやすく、私のような、法律的な知識が一切ない人間でも「ああ、なるほど」と納得できるような対応をしてくださったのが印象に残っています。

それに、後でいろいろな形で債務整理について調べたことがあるんですが、それを踏まえた上で当事を思い出してみると、とても迅速なお仕事のスピードだったような気がします。私のような条件だと、通常なら1年から2年はかかる金融業者との交渉を、わずか5ヶ月強の時間でまとめてくださったので、おそらく、とても優秀な専門家の方だったのだと思います。

それに、人間的にもとても丁寧な方で、ちょっとした事情の変化や進捗状況に変化があっても、そのつど、先方から電話をかけて丁寧に説明してくださったり、そのつど、最適な手法を私に提案した上でどうするかたずねてくださったりと、あくまでも依頼者側の気持ちに沿った活動をしてくださる点が良かったです。

そういう点は、女性の弁護士さんならではの特徴というか、魅力なのかな?と思いました。実際にお会いしたのは、依頼したときと途中経過をたずねに赴いたとき、依頼がすべて完了したときなど合計で4回程度だったでしょうか。

正直、とにかく嬉しいという気持ちでいっぱいでした

弁護士の方に依頼した任意整理による交渉の結果、金融業者さんとの話も折り合いがつき、最終的に出された結果は、100万円の元本を50万円の状態にするという結果でした。

なので、金利分も一気に半額に減少するので、毎月の支払いが本当に楽になりました。それに、今までなんとかやりくりしながら支払いだけはきっちり滞りなく行っていたことや、私の夫の年収額が、借金をした当時と比べると2割以上減少してしまったことなどが評価されて、業者側から元本の半額処置が下されたんだそうです。

当初は、業者さんも非常にかたくなな態度だったそうなんですが、弁護士さんの粘り強い交渉の結果、本当にわずか半年弱という短期間で、結果を出してもらうことができました。弁護士さんに支払った費用については、依頼当初に提示されていた10万円という金額だったんです。ただし、そこにはかかった経費もすべて込んだ上での10万円という請求書があり、経費まで含めると思っていなかった私にとっては、とにかく弁護士さんへの感謝の気持ちと、借金が半額に減額されたことへのうれしい気持ちでいっぱいでした。

依頼後の状況を聞くたびにそれらの不安も徐々に解消

自分で書籍などを通じて任意整理について調べていたときにも、いくつかそういった事例を目にすることがあったんですが、専門家の方に相談しにいった際、任意整理の場合は相手業者によっては交渉に応じない場合もあるので、そういった場合は最悪、裁判所を通じた調停などに発展する可能性もあると聞かされていたんです。

確かに、借金問題はとにかく早く解決したかった気持ちもあるんですが、それでも、まさか裁判にまで発展するのではないか?という思いにまではいたっていなかったので、依頼前はとにかくそれだけが不安で仕方ありませんでした。

正直、出産直後だったので私も体力的に衰えていたのもあるんですが、裁判という心労的にも辛い状況に陥らないことだけを祈っていました。ただ、依頼後、弁護士の方からの進捗状況に関する説明を聞いていく中で、どうやら交渉も順調で調停の必要もないという話を聞いてからは、徐々に気持ちも落ち着き、不安も解消することができました。

気持ちもだいぶ楽になって子供との生活も楽しめるようになりました

債務整理によって100万円から50万円という金額に減額してもらうことができたので、支払いにもゆとりが生まれました。それに、いいことは連続して続くもので、実は、債務整理によって負債が減額されたその直後に、夫の両親が事情を知り、金融業者に借りていた残りの金額すべてを出してくれることになったんです。

そのおかげで、生活にも本当にゆとりができて、たとえば、それまで買ってあげたくてもできなかった赤ちゃんの新しい洋服や雑貨も買ってあげられるようになったり、食事メニューにもいろいろな野菜や果物などを使うことができるようになりました。

それに、光熱費についても少しだけゆとりができたので、暖房や冷房も必要に応じて使うことができるようになったのが大きいですね。後、気持ちが何よりも開放的になったのが、私的には一番うれしい点でした。

気持ちが一気に晴れてよかったが、金融業者さんには罪悪感が残りました

債務整理することによって、生活面でも一気に潤いを持たせることができましたし、心境の変化もいい意味で変化してくれたので、子供と夫との生活も楽しめるようになりました。それまでは、結構ふさぎこんでしまうこともあったので、体調を崩すことも頻繁にあったんです。

でも、債務整理の後は、そういった不安な場面も少なくなって、毎日笑顔で生活できるようになりました。
ただし、やはり債務整理によって悪かったことというか、気になることもありました。それは、債務整理に応じてくれた業者さんに対する罪悪感ですね。本来であれば100万円という金額を返さなくてはいけなかったのに、債務整理によってそれが半額になってしまったことは、後々まで結構な罪悪感として残りました。