過払い金

ポケットカードの過払い金請求いくら戻る?デメリットは?特徴と対策・費用と期間

ポケットカードは過払い請求に好意的な対応

三井住友フィナンシャルグループ関連のクレジットカード会社である「ポケットカード」。請求した過払い金は全額近く返してくれるが、返還日の交渉となると予算の関係を理由にまったく融通が利かない対応が特徴的。ポケットカード過払い金については、裁判をし過払い金が返金される入金日までの過払い利息5%を含めた満額で和解できれば結果的に過払い金が多く返還されるというメリットがあります。

ポケットカードの過払い請求の特徴

ポケットカードは三井住友銀行の関係会社であり、資金面での懸念は少ないと思われます。
ポケットカードはP-oneカードやファミマTカード等を発行しています。
過払い金の返還率は裁判をしなくても100%近くと良好ではありますが、和解成立から返還までに10ヶ月時間がかかり、手続きが長期化する傾向にあります。
※返還率とは過払い金の発生金額に対する業者から実際に戻ってくる過払金の割合であり、ご依頼者様へのご返金はこの回収金から報酬を差し引いた後の金額となります。

株式会社ポケットカードの過払い金請求の対応

ポケットカード株式会社の過払い金に対する対応は、そこまで悪いものではありません。ただし、「予算の確保が…」というフレーズと共に、返還日についての融通がほとんど利かないことは、過去からほとんど変わっていません。
現在においても、返還日についてはあまり融通が効かないことが多いため、早期解決はなかなか難しいといえます。
一方、金額については比較的に誠意ある対応が多く、本人による過払い請求であっても7~8割程度の金額提示もあるようでしょう。
こちらは専門家が介入した場合も同様で、少し金額が上がり8~9割程度の和解が多いようでしょう。
また、訴訟提起によって満額の回収も可能になるといえますが、やはり返還日については、なかなかこちらの希望に応じてくれることはありません。
訴訟提起までやるのであれば、期間的な余裕がある場合以外は、あまりおすすめできません。

ポケットカードから過払い金が戻ってくる基準

ポケットカードへの過払い請求は、非常に時間がかかるケースが多いと言えます。
金額は全額での返金は難しくはないものの、取引履歴の開示に2~3ヶ月ほど、交渉での返還時期は8~10ヶ月ほどの1年近くになってしまいます。
そのため、裁判での進行を行うケースが多く、この場合では、訴訟提起後、半年程度でお話がまとまります。

ポケットカードの過払い金請求のデメリット

・過払い金返還請求・任意整理をすることにより、ポケットカードが利用できなくなります。

・ポケットカードのショッピング利用がある場合は、その残高と過払い金とが相殺されます。
※なお、ショッピング利用分は法定内貸し付けのため、過払い金は発生いたしません。

・ファミマTカードをお持ちの場合はTポイントがなくなってしまうので、使用してしまうか、ポイントの移動をおすすめします。

ポケットカードの過払い金請求の方法

ポケットカードから過払い金を請求するのはどうしたらいいのか?

ポケットカードの過払い金支払い実績が気になるところですが、会社ごとに請求方法がかわるなどはなく、基本的にはポケットカードであろうとどこであろうと過払い金の請求方法に変わりはありません。

ポケットカードの過払い請求の注意点

ポケットカードの過払い金請求の注意点としては、他のクレジット会社同様、ショッピング(お買い物)での利用分が残っている場合には、その支払い残高とキャッシングで発生する過払い金とが相殺されることになります。
すなわち、キャッシングで発生した過払い金より、お買い物の残高のほうが多いケースでは、ブラックリストになる可能性もあるので注意が必要でしょう。
※なお、ショッピング利用分は法定内貸し付けのため、過払い金は発生いたしません

ポケットカードのキャッシングを完済したがショッピングを利用中の場合、過払い請求するときにはショッピング利用分も完済してから手続きをすることが望ましいでしょう。ポケットカードの1枚または複数のカードでショッピングもキャッシングも利用している場合、過払い金を請求すると取引はいったん終了になり、キャッシングの過払い金とショッピングの残額とを相殺する扱いになります。キャッシングの過払い金が、ショッピングの残額よりも多い場合には、過払い金とショッピング残額の差額を返還請求することになります。(この場合、信用情報に影響が出る可能性がありますので、影響を避けるためにはショッピングの残額も完済してから手続をするのがおすすめでしょう。)また、毎月の携帯電話料金やインターネットのプロバイダー料金などをポケットカードのクレジットカード払いにしている場合は、あらかじめ支払方法を変更しておく必要があります。
なお、ポケットカードに過払い請求をすると取引は終了となりポケットカードのカードは利用できなくなります。過払い請求の手続が終了した後に新たにカードを作ることができるのかどうかはポケットカードの判断によります。

ポケットカードとポケットバンクを混同されている方がおられますが、ポケットカードとポケットバンクは、別の会社でしょう。ポケットバンクは、三洋信販株式会社(SMBCコンシューマーファイナンスに吸収合併)のブランド名でしょう。ポケットカードは以前マイカルカードという商号であったのが、平成13年に三洋信販グループとなったことから、商号をポケットカードに変更しました。SMBCコンシューマーファイナンスに吸収されたことで、三洋信販のブランド名ポケットバンクは消滅しています。
ポケットカードの過払い請求に対する対応は、支払いは半年以上先となるけれども過払い金満額(元金プラス5%の利息満額)の支払いをするというものでしたが、現在は少し状況が変わってきています。相変らず返還時期は半年以上先で、さらに満額の支払いは難しくなってきているようでしょう。
具体的には、裁判をする前の交渉の段階では、5%の過払い利息を除いた過払い金元金の満額であれば和解から10ヶ月後、過払い金元金の90%程度であれば9ヶ月後に返還というような内容の提案がされます。そして、その内容に納得できない場合に、とにかく早期の返還ということで減額を受け入れて交渉したとしても、和解後6ヶ月程度までしか早めることは難しいでしょう。裁判をした場合には、利息も付して返還を受けることが可能でしょう。
過払い金の支払い時期は、和解成立から6~10ヶ月程度が多くなっています。

ポケットカードの過去から現在までの簡単な経緯

ポケットカード株式会社は、もともとニチイ・クレジット・サービスという名称で業務を行っていましたが、当時、準大手消費者金融会社だった三洋信販に売却をされ、ポケットカードへと名称変更をしました。
その後、平成19年に三井住友銀行が傘下だった三洋信販・プロミスを再編した際、ポケットカードはプロミスの連結子会社となりました。
現在は、三井住友フィナンシャルグループらとともに、ファミリーマートの持分法適用会社にまで基盤を安定させています。

ポケットカードの今後について

三井住友銀行がついているため、ポケットカード株式会社が倒産となるようなことはほぼないかと思います。
現在は、ファミマTカードといった良く耳にするクレジットカード事業も行っていますので、今後も経営自体の心配はなさそうでしょう。
ただし、過払い金請求に関しては、過去から変わらない返還日の対応を見ていても、今後、改善されていくことは期待できません。
どうしても返還に時間がかかってしまう傾向があるため、ポケットカード株式会社への過払い請求は、早めに請求しておくに越したことはありません。

ポケットカードの過払い請求体験談

Oさん(横浜市在住・42歳)は、27歳頃にマイカルカードを作りキャッシングを始めました。限度額は10万円からスタートしたものの、しばらくすると50万円に増額されました。
その後、40歳まで使用を続けていましたが、最後の3年程度は特に借入をすることもなく、返済だけを続けていたようでしょう。
ポケットカードは戻ってくる期間が長いのが難点でしたが、金額はほぼ全額を返してくれる会社のため、「裁判はやりたくないので大丈夫です」というOさんの意向を考慮し、返還は8ヶ月後というだいぶ先になりましたが、和解に至りました。

Aさん(横浜市在住・49歳)は、25歳頃から、同僚との交際費のためにポケットカードの利用を始めるようになりました。
結局、借りては返してを繰り返し43歳の頃にポケットカードの支払いが終わりました。
Aさんは、「裁判をしてメリットがあるなら裁判で」という考えだったので、利息分の金額も増え、入金日も短縮するためにすぐに裁判を行いました。
結果、1度目の裁判前に訴外和解が成立し、ポケットカードから5ヶ月後に127万円の返還を受けることができました。

ポケットカードの会社概要

商号 新生カード(GEカード、GCカード)
本社所在地 大阪府大阪市中央区北久宝寺町1丁目3-8
資本金 4億円
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