給与で返せていた借金も、社会情勢の変化や企業経営の悪化により収入が変動し、返せなくなってしまうケースは少なくありません。計画的に借り入れたはずが、雪だるま式に借金が増えてしまうのです。
この記事では借金を「返せない」と感じた時に取るべき行動について解説します。併せて避けるべき行動についても紹介しますので、是非ご参考ください。
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借金が計画通りに返せない!返済できないとどんな問題が起きる?
消費者金融や銀行などから借金をした場合、一般的には返済計画表に沿って毎月返済を行い、完済を目指します。しかし、もしも順調に返済ができなくなったらどのような問題が起きるのでしょうか。
督促が開始される
借金の返済が遅れると、貸金業者はまず「督促」を開始します。督促の方法は主に電話や郵便物です。近年では登録されているメールアドレスへ督促メールを送る場合も増加しています。
今まで家族に内緒で借金を重ねていた場合は、督促が開始されることにより借金がバレる可能性があります。督促状が自宅に届いたことで、郵便物を目にした家族に知られることが原因です。
督促状を放置してしまうと、訴訟のリスクも上昇します。近年ではクレジットカード系の企業は訴訟への発展を速めているため、督促状が届いた段階で借金への早期対策を検討する必要があるでしょう。
借金が増えてしまう
貸金業者や銀行から借金をすると、利息が発生します。借金を返せないまま放置すると、「遅延損害金」が発生してしまい、どんどん借金総額が増えていってしまうのです。
現段階でも返済が苦しいにも関わらず、遅延行為を重ねていくと遅延損害金の発生によってさらに借金が増えていく仕組みです。返済に困っても遅延行為は何のメリットもないことがご理解いただけるでしょうか。
差し押さえ・競売に発展する
借金が返せないまま、督促を無視しているといつの間にか訴訟も無視してしまい、給与や不動産の差し押さえに発展してしまう場合もあります。
特に住宅ローンの遅延が続いている場合には、遅延が6か月以上経過した段階で競売のリスクが上昇します。返済ができない場合には無視は禁物で、早期に解決に向けて行動を開始しなければ家を失いかねません。
借金が返せなくても、やってはいけない行動もある?
借金が返せないと督促も行われ、精神的にとても追い詰められます。返済したくても手元にお金がない場合には、対処ができません。しかし何とかしたい、と焦っても避けるべき行動があります。
次々とお金を借りてしまう
借金が返せなくなった人がさらに追い込まれる原因の1つは、「次々とお金を借りる」という行動です。返済するために別の貸金業者から借入を重ねてしまい、借金総額を増やしてしまう行為です。
返済したい、という熱意はわかりますが借金総額がどんどん増えてしまってはいずれは破たんしてしまいます。まずは借入を重ねることを止めましょう。
とにかく無視をする
借金を返せない、と感じた人の中にはとことん無視を重ねる人もいます。督促、裁判所からの通知などもすべて無視をする行為です。このような無視の行為は財産差し押さえのリスクもあり、家族にも迷惑をかけてしまいます。
確かに借金にも時効があり、時効まで逃げ切る方法もネット上に紹介されています。しかし時効援用通知書が適用できるケースは稀であり、こうした方法は模倣すべきものではありません。
クレジットカードの現金化、ヤミ金からの借入
クレジットカードの現金化は違法行為ではありませんが、クレジットカード会社は規約違反とはっきりと定義しています。利息を計算すると大きく損をする行為であり、返済をするために現金化をすることは得策とは言えません。
ヤミ金は違法業者であることが明白です。一旦借りてしまうと何度も激しく督促を行い、社会生活が送れなくなってしまう可能性もあります。返済に困っても違法な金融業者からは絶対に借りないようにしましょう。
返せない借金はどうするべき?まずは解決へ踏み出そう
借金問題に悩み、一人で苦しんでいても解決にはつながりません。借金が返せない場合は解決に向けてまずは一歩を踏み出しましょう。この項では解決に向けた相談について紹介します。
まずは債権者と対話をしよう
借金の返済に困ったら、まずは返済できないとわかった時点で債権者(借入先)と対話をするようにしましょう。返済について正直に相談し、解決方法を模索するのです。
今まで順調に返済していた場合には、「遅れるけど〇日までに振り込みできます」ときちんと伝えることで、無理な督促は行いません。また、自分から振込日をを提案することで相手も納得しやすくなります。
2.家族に打ち明ける
多重債務に陥った人の多くが、家族にお金を借りたことを隠すために複数から借り入れてしまった、と打ち明けています。そうなる前に、正直に家族に借金の存在を打ち明けましょう。心も軽くなります。
ご自身の力では返済が難しくても、家族が返済してくれることで解決できた事案もたくさんあります。もうこれ以上借金は重ねず、心を入れ替えるつもりで家族とともに返済を目指しましょう。
3.法律相談を検討する
すでに督促状が届いており、借金も到底返せない場合には法律相談を検討すべき段階です。ご自身一人の力では対処が難しい段階と言えます。
法律相談は借金問題に精通した弁護士や司法書士があなたに合った借金の解決方法をアドバイスしています。場合によっては訴訟などにも速やかに対応できるので、早めに法律相談を受けるようにしましょう。
法律相談をすると借金問題はどのように解決できるの?
借金が返せない場合、解決方法として法律相談が有効な手段です。法律相談を行うとどのようなアドバイスを受けられるのでしょうか。
債務整理についてアドバイスをもらえる
弁護士や司法書士に借金の相談をすると、「債務整理」に関してのアドバイスをもらえます。債務整理とは一言で言い表すと「借金を減らす・無くす方法」です。債務整理は人生の再スタートを目指し、借金を法的に解決します。
多重債務に陥っていても債務整理なら債権者との交渉で借金の利息をカットしたり、裁判所への申立によって減額やゼロにすることが可能です。悩んでいるよりも、早期に債務整理を行うことで借金のリセットが目指せます。
弁護士や司法書士は債務整理の専門家として、今のご自身に合った方法を提案しています。債務整理には「任意整理」・「個人再生」・「自己破産」と主に3つの方法が挙げられます。
債務整理の手続きを依頼できる
弁護士や司法書士には法律相談だけではなく、債務整理の手続きを委任することができます。特に訴状が届いており、急いで対応した方が良いケースは速やかに法律家へ依頼をしましょう。
弁護士や司法書士が債務整理の手続きに関して受任をすると、速やかに受任通知を債権者へ発送します。つらかった督促はこの時点でピタリと止まるため、生活の立て直しが図れるでしょう。
債務整理をきっかけに返せない借金にお別れを!
この記事では借金を返せない場合に起こる問題や、解決方法について詳しく解説しました。どうせ返せないから、と諦めたり放置をするのではなく、まずは前向きに法律相談を開始しましょう。
弁護士や司法書士は債務整理の専門家です。早期に依頼をすることで債務整理の方法も選択しやすいので、つらい気持ちを打ち明けるつもりで法律相談に行きましょう。きっとあなたに合った借金解決方法が見つかります。