世の中にはいろいろな理由で借金をする人がいると思います。特にカードローンなどは審査もある程度簡単に通り、まとまったお金が瞬時に手に入ります。ですが、そんな手軽な所につけ狙ってくる悪党もいます。私が借金をしたのもそんな理由からでした。
こんな俺に可愛い彼女？！デート商法の恐怖
私が借金をしたのは20代の頃でした。会社に就職をして3年ほど経ち、漸く仕事にも慣れてきて気が緩んでいたんだと思います。恥ずかしながら私は小中高大と女性に縁がなく、いわゆる『彼女いない歴＝年齢』の生活を送っていました。昔は自分に自信がなく、女性に積極的に話しかけることなんて皆無でした。ですが、自分も気づけば20代中ごろ……同期の中にはもう結婚をし、子供までいる、なんていうことは珍しくありませんでした。当時は会社と家の往復で私の生活には女っ気はおろか、出会いすらありません。
そんな時に知り合いからとあるＳＮＳサイトに招待をしてもらいました。ここで出会った女性とお付き合いをしたのですが、もっと疑うべきでした……
女性と何度かデートを重ねるうちにある日「宝石展示会」に行きたいと誘われました。そして50万ほどする指輪を手に取った彼女は私に懇願をしてきました。
そうです、私はまんまとデート商法にひっかかってしまいました。そこの展示会はなぜか分割払いができなくキャッシュ一括で50万が必要でした。それなりに貯金はありましたが、流石に一括で50万の支払いは無理があります。ですが、私は彼女に失望されたくなかったのですぐさま消費者金融のアコムに駆け込み50万の融資をしてもらいました。
宝石を購入後数日間は女性と連絡が取れていたのですが、ある日急にパッタリと連絡が取れなくなり、騙されたんだ……と認識をしました。
急に羽振りがよくなった同僚、過払い金請求っていったい何？
そんな苦い経験から数年経った頃、借金も完済し忘れかけていた時でした。会社の同僚が急に羽振りがよくなったんです。
同じ仕事で、同じ給料なはずなのにおかしい。宝くじでもあたったのかと問い詰めたらそんなんじゃない、過払い金請求で戻ってきたお金だと言っていました。
当時過払い金請求という言葉は知っていましたが、詳しいことについてはよく知りませんでした。よくよく聞いてみると同僚には昔キャッシングで作った借金が100万あり、その借金を一年ほど前に完済をしたとのことでした。
そして借り入れを行った金融機関に対して、過払い金請求をしたところなんと100万のお金が返ってきたというのです。
その話を聞いた後、昔騙されたデート商法のことを思い出しました。既に借金は完済をしており、高い授業料だと思って諦めていたのですが同僚の話を聞いて自分にももしかしたら……と思い過払い金請求をしてみようと決意をしました。
本当は騙された時点で警察に駆け込めばよかったのですが、冷静に思い返してみると典型的なデート商法そのもので、そんなものに騙されていた自分が恥ずかしくて相談にいけなかったのです。
過払い金請求から返還されるまで
後日、同僚から紹介された弁護士の方に相談に行きました。どうして借金をしたのか正直に話してくださいと言われ、恥ずかしながら昔騙されたデート商法のことを伝えました。
個人的には笑い話にしていたのですが、弁護士の方は一切笑わず真剣に私の話を聞いてくれました。弁護士さん曰く、私が借りた消費者金融も当時違法な金利での貸し付けを行っており過払い金が発生している可能性は充分にありますよとのことでした。
過払い金請求は個人でも行えるそうですが、私は難しいことはよくわからないので弁護士の方に全てをお任せしました。「私に全て任せてください」という弁護士さんの言葉がとても心強かったです。
請求をしてから半月ほど経った頃弁護士の方から連絡があり、請求に成功しましたと報告を受けました。その金額は何と50万円以上。
正直こんなに返還されるとは思っていなかったので凄くびっくりしました。返還された金額から弁護士さんへの費用を払っても充分に余る金額でした。
最後に
過払い金請求は借金が残っている状態で請求をすると信用情報に傷がつくこともあるそうですが、私の場合既に完済していたのでなんの心配もありませんでした。
本当に宝くじが当たったような気分でしたが、以前私が払いすぎた利息を請求しただけなので宝くじでも何でもありません。
過払い金請求はいわゆる埋蔵金のようなもので、いざ請求を行ってみるとその金額に驚きます。デート商法に騙されたのは本当に悔しいのですが、あの頃の自分は何も知らなかったので仕方ありません。
私が借金をしたのはバカな理由からですが、人によっては本当に生活が苦しくてどうしようもなくなって借金をした方もいるかと思います。過払い金請求は払いすぎた利息を請求するもので、利用者の正当な権利です。後ろめたいことなんて全くありません。過払い金請求には時効があるので今迷っている方は、迷っている暇があるなら相談に行け！というのが私から送れるアドバイスです。
