借金

借金しながら貯金をすることは効率悪い?まずは完済を目指すべき理由

借金を返済したいけど、貯金も増やせたらいいのにと考えていませんか?

実は筆者も借金の返済と貯金をいっしょにできないか悩んだ経験があります。

この記事では、

  • 貯金よりも借金返済を優先した方が良い理由
  • 借金を減らすためにやるべき5つのこと
  • 貯金をするための5つのコツ

について解説します。

この記事を読むことで、借金の返済と貯金のどちらを優先すべきか悩む必要がなくなります。借金返済後に貯金をするためのコツについても理解できるので、ぜひ読んでみてください。

借金がある場合は借金返済を最優先に行う

借金がある場合は借金返済を最優先に行った方が良いです。

ただ貯金が少ない人がそのような話を聞くと、「借金返済が大事なのはわかるけど貯金がないのは不安」「貯金を増やしながらの方が精神的にも良いのでは?」と思う人も多いでしょう。

では、なぜ借金返済を優先した方が良いのでしょうか?

借金の返済を優先する理由は借金を返さないと利息がかかるから

借金の返済を優先する理由は、借金を返さない限り利息がかかるからです。

銀行や消費者金融などの金融機関から借金をすると、借金をした金額だけでなく利息も支払わなければなりません。

借金をしたときの金利は、金融機関や借金の額により違いますが、銀行カードローンで最大年14.5%前後、消費者金融の場合は最大年18%前後も取られます。

借金の利息は高く返済が終わるまで取られ続ける

例えば、100万円を消費者金融で借りた場合はどうなるでしょうか?
100万円を借りた場合の利息は最大でも年15.0%なので、3年で返済した場合は226,527円もの利息がかかります。

利率 3年で返済した場合の支払い利息額の合計
消費者金融で50万円を借りた場合 18.0% 150,721円
消費者金融で100万円を借りた場合 15.0% 226,527円
銀行カードローンで50万円借りた場合 14.5% 119,560円
銀行カードローンで100万円借りた場合 12.0% 195,696円

利息は借金がある限り発生するので、やっかいな存在です。

さらに、キャッシングには、借金の残高が減ると、毎月の返済額も減る返済方法がありますが注意が必要です。

なぜなら、毎月の返済が楽になるからと言う理由で毎月の返済金額を減らすと、返済期間が長引くからです。返済期間が長引くと支払う利息も増えてしまいます。

一方で、貯金をする場合、お金は金融機関に預けます。

ただ、日本銀行が2020年8月26日に発表した「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等について」によると、普通預金の年利はわずか0.001%です。

普通預金の利息はわずか0.001%なので銀行に預けてもほとんど増えない

100万円を銀行に預けても、年間の利息は10円にしかなりません。

このように貯金をして得られる利息と借金に対してかかる利息を比べると雲泥の差があります。

貯金をするためには、借金の返済を優先した方が良いことがわかりますね。

借金の返済をしながら貯金をするのは、バランスが難しく失敗に終わる可能性もある

貯金がない人のなかには、借金の返済をしながら貯金もしたいと考える人も少なくありません。

筆者も借金に困っていた経験があり、貯金がゼロであることに不安を感じたことがあります。

しかし、結論からいえば、借金の返済をしながら貯金をするのはおすすめできません。

その理由は以下の2つです。

  • 長期間精神的な不安を抱えることになるから
  • 借金の返済額と貯金額のバランスを取るのが難しいから

毎月もらった給料から借金を返済するということは、手元に残るお金も少なくなるということになります。

そのような状況で貯金をするためには、生活をかなり切り詰めなくてはなりません。

借金を返済するお金を貯金に回してしまうと、借金の返済期間も長引きます。返済期間が長引けば、長期間のストレスから体調を崩し、借金の返済に支障をきたす可能性も高いです。

ちなみに、借金をすべて返済するまでは、「借金を返済するためにどうやりくりすればいいのか?」「借金完済までどのぐらいの期間がかかるのか」ということで頭がいっぱいだったことがあります。

借金を返済しながら貯金をしようとしましたが、給料日前に生活費が足りなくなり、貯金を切り崩すことになりました。

結局、生活費と一部の趣味・娯楽費用以外は借金の返済に充て、なんとか2年で100万円の借金を完済しました。

借金を返し終えると、もう借金のことで悩まなくて良いんだという気持ちになり、すっきりした気持ちになります。

早く借金のストレスから解放されるためにも、借金の返済を優先しましょう。貯金をするのは、借金を返し終えた後でも遅くありません。

借金返済を優先した場合と貯金をしながら返済をした場合では、お金が貯まりやすいのはどっち?

借金を返済するまでは貯金はおすすめできないと聞くと、納得できない人もいるかもしれません。

そこで、借金返済を優先した場合と貯金をしながら返済をした場合では、本当に借金返済を優先したほうがお金が貯まりやすいのか計算してみました。

条件

毎月の給料(手取り) 35万円
借金した金額 200万円
年利 15.0%
返済回数 ・借金の返済を優先する場合:48回払い
・貯金をしながら借金をする場合:72回払い
返済完了後の貯金額 返済完了後は、返済に充てていた金額を全額貯金
比較時期 6年経過後を比較する

借金の返済を優先した場合の計算

借金の返済を優先した場合

返済回数 48回払い
毎月の返済額 55,661円
最終的な返済金額 2,671,278円
最終的に支払った利息合計額 671,278円
貯金額 55,661円×24ヶ月=1,335,864円

まず借金の返済を優先した場合では、最終的な支払金額は2,671,278円になり利息は、671,278円でした。

借金返済後は、毎月支払っていた55,661円をそのまま貯金できます。

その結果、借金返済開始から6年で貯金額は1,335,864円になりました。

貯金をしながら返済をした場合の計算

貯金をしながら返済をした場合

返済回数 72回払い
毎月の返済額 42,290円
最終的な返済金額 3,044,384円
最終的に支払った利息合計額 1,044,384円
貯金額 13,371円×72ヶ月=962,712円

続いて貯金をしながら借金の返済をした場合の計算です。

毎月の借金の返済金額を42,290円に減らし、13,371円を貯金します。

貯金をしながら借金の返済をした場合、毎月の返済金額が減るので楽になったと感じます。

しかし、返済期間が2年延びた結果、最終的に支払った返済金額は300万を超えてしまいました。

そして、貯金額についても962,712円と、借金の返済を優先した場合よりも30万円以上少ない結果になっています。

借金の返済を優先した場合の支払利息 671,278円
貯金をしながら返済をした場合の支払利息 1,044,384円
支払利息の差 373,106円

このように借金返済を優先した方が、お金が貯まりやすいことがわかりました。

借金がある場合は、早く借金を返済すれば、利息を抑えられます。

また、ボーナスなどが支給された場合は、ボーナスの一部で繰り上げ返済をしてみてはどうでしょうか?借金返済のスピードも早くなり、お金が貯まりやすくなります。

繰り上げ返済については以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

借金を減らすためにやるべき5つのこと

借金の返済を成功させるためには、計画的に返済を行う必要があります。

具体的には、以下の5つの手順に沿って返済を行いましょう。

  • 毎月の収入および支出を把握する
  • 節約して借金返済に充てるお金を捻出する
  • 節約した金額を借金返済に充てる
  • 新たなローンを組まない
  • おまとめローンを利用する場合は、返済期間が長引かないようにする

毎月の収入および支出を把握する

借金を返済するためには、まず毎月の収入および支出を正確に把握しなければなりません。

毎月の収入と支出を把握すれば、

  • 支出の傾向がわかり、気づいていなかった支出も把握できる
  • どの支出項目を削れるのかわかるので、節約できるようになる

というメリットがあります。

支出のパターンを把握できれば、どんなときに浪費に走ってしまうのかわかるため、無駄な浪費が大きく減少するでしょう。

なお、毎月の支出と収入を把握するためには、家計簿をつけることをおすすめします。

家計簿をつけるメリットは3つ。

  • 後からでも毎月の収支を振り返ることが可能
  • 支出のパターンがわかるため無駄な浪費を防げる
  • 毎月決めた金額の範囲内でやりくりするきっかけになる

家計簿をつければ、お金の流れがわかるので、毎月なににどのぐらいのお金を使ったかが明確にわかります。

逆に家計簿をつけていないと、毎月どのぐらいのお金が入ってきて、どのぐらいのお金が出ていったのかを正確に把握できません。

その結果、使途不明金や無駄遣いが増え、思うように借金の返済ができなくなるでしょう。

ただ、家計簿をつけるのが面倒な場合や過去に家計簿をつけようとして挫折してしまったと人も多いです。その場合は、給料の袋分けがおすすめです。

袋分けは、毎月の給料をもらったら、支出項目ごとに分けた袋に給料を入れておくだけ。お金を使うときは、該当する用途が書かれた袋の中からお金を使います。

袋分けなら家計簿よりも簡単にやりくりができる

お金を使うと袋の中のお金がどんどん減っていくため、余計な浪費を減らすことが可能です。毎日家計簿をつけるのが苦手な人でもこの方法ならできるのではないでしょうか?

毎月の支出を把握したら、削ることが可能な支出項目と削ることができない支出項目に分けます。

節約して借金返済に充てるお金を捻出する

削ることのできる支出項目が把握できたら、借金返済に充てるためのお金を捻出します。

例えば、以下のように支出を削減できれば、高い節約効果を期待できます。

削減する支出項目 節約効果
娯楽費用 ・海外旅行を国内旅行にすることで10万円前後の節約
・遊園地に行く頻度を減らして、市民プールなど格安で利用できる施設の頻度を増やせば、1人あたり数千円の節約
携帯の通信費用 格安SIM携帯に変えることで、一人あたり月5,000円以上の節約
使っていないサブスクリプション※の費用 毎月数百円〜数千円の節約
食費 ・外食の頻度を減らして1回あたり5,000円の節約
・覆面調査を利用して外食費を浮かせる
医療保険の見直し 保障内容が少ない保険に入り直すことで、月7,000円の節約
住宅費用 賃貸の場合、家賃交渉を行い月数千円の節約
使わなくなったジムなどの会員費用 月5,000円以上の節約

※毎月課金をするサービスのこと(動画配信サービス・音楽配信サービスなど)

節約をすれば、月数万円の節約も可能です。なるべく手間がかからない固定費を中心に節約を行いましょう。

また、節約をするためには家族の協力も欠かせません。定期的に家族会議を開いて、節約する支出項目や金額などを話し合うことも必要です。

節約した金額を借金返済に充てる

節約に成功したら、その金額を借金返済に充てます。

ただ、借金をしている金融機関の返済方式がどの返済方式なのか注意しておきましょう。

主なキャッシングの返済方式

元金定額方式 ・元金返済金額は一定の金額で、利息も支払う
・返済が進むほど毎月の返済額は減り、最終的に支払う利息も減る
元利定額方式 ・元金の返済金額と利息の返済金額が一定
・元金の返済が進みにくいため返済期間が延びやすく利息も増える
元金定率方式 ・借入残高に一定の割合をかけた元金返済分とその利息を支払う
・返済額が進むと毎月の支払額も減るため返済は長期化する
元利定率方式 ・借入残高に一定の割合をかけた金額を支払う(利息も含まれている)
・返済期間は長くなりやすい

キャッシング方式が、元金定額方式以外の場合、返済期間が長くなりやすいため、最終的に支払う利息も多くなります。

元金定率方式のように返済が進むにつれ、毎月の支払額が減る方式もあります。しかし、毎月の返済額が減れば、支払う利息も高くなるので注意が必要です。

そのため、残高が減っても毎月の返済金額は減らさない方が良いです。むしろ繰り上げ返済やボーナス払いで借金を早く返済しましょう。

返済期間が短くなれば、最終的に支払う利息も減るので、貯金がしやすくなります。

新たなローンを組まない

借金を返済しているときは、新たにローンを組んではなりません。なぜなら、現在の借金に新たなローンの借金や利息も加わると、さらに生活が苦しくなるからです。

ローンだけでなく、カードローンやクレジットカードの使用も控えましょう。一度手を出すと、借金がいつまでたっても返せなくなります。

おまとめローンを利用する場合は、返済期間が長引かないようにする

おまとめローンのメリット ・正確な借金を計算できる
・返済日を忘れることが減る
おまとめローンのデメリット ・返済期間が長引くと最終的に支払う利息が増える
・借金の額が大きくなるので、審査が厳しくなる

複数の金融機関から借金をしている場合、おまとめローンを利用すれば、借金の1本化ができるため、正確な借金を計算しやすくなります。

ただ、すべての借金を一つにまとめることになるので、審査も厳しくなるのが難点です。さらにおまとめローンにした場合、返済期間が長引くため、最終的に支払う利息が増えます。

おまとめローンは便利ですが、使い方には注意が注意です。

借金返済後に貯金をするコツ5選

借金を完済後も順調に貯金をするためには、5つのコツがあります。借金を完済したからと言って、油断をしてまた借金を抱えないようにしましょう。

  • 節約した金額は貯蓄に回す
  • 貯蓄目標は細かく設定する
  • 投資はまとまった資金が貯まってからで良い
  • キャッシングやクレジットカードの利用は控える
  • どうしても貯金が苦手な人は会社の財形貯蓄など強制的に貯まる仕組みを利用する

節約した金額は貯蓄に回す

借金の返済が完了すると、これまで借金の返済に充てていたお金が浮きます。しかし、借金を返済したからといって、浮いたお金を無駄遣いしてしまうと貯金ができません。

貯金ができない理由として挙げられるのは、「欲しい物をすぐ買ってしまう」というような習慣に基づきます。

欲しい物をすぐに買わないようにするためには、毎月の給料からやりくりする癖をつけておかなければなりません。節約して浮いたお金を貯蓄に回せば、生活にゆとりもでます。

貯蓄目標は細かく設定する

貯金をするときは、貯蓄目標を細かく設定することが大事です。というのも、市村賢士郎氏と楠見孝氏の研究論文「課題遂行場面における目標設定に及ぼす平均成績情報の影響」にもあるように、目標は短期的な目標のほうが達成しやすく、達成できないような高すぎる目標は動機づけを低下させます。

同様に週ごとの長期的な目標よりも、毎日のような短期的な目標の方が進捗具合が明確になるため課題に対する動機づけやパフォーマンスに効果的とされる、達成できないと認識されるような高すぎる目標は動機づけを低下させることも示されている

(引用元:課題遂行場面における目標設定に及ぼす平均成績情報の影響|市村賢士郎・楠見孝

そのため、いきなり貯蓄目標を100万円など大きい金額に決めても失敗することが多いです。目標達成までの道のりが厳しすぎればモチベーションを保つことは難しく、自信も失いかねません。

目標は細かく設定したほうが継続しやすい

まずは、1ヶ月貯金する、次に20万円貯金する、そして次は30万円・・・というように、短期間で細かい目標を設定した方が貯蓄目標を達成しやすいです。

細かい目標を達成していけば、自信もつくため、貯金に対するモチベーションが続きます。

投資はまとまった資金が貯まってからで良い

お金を増やす方法として投資は有効な方法です。しかし、貯金が少ないうちから投資を始めることはおすすめできません。

なぜなら、投資は失っても良いお金でやらなければ成功しないものだからです。もし、なけなしのお金で投資をしてしまうと、大きな損失を出してお金を貯める気力を失ってしまいます。

また毎月数千円からできる積立投資という方法もありますが、まだ貯金がほとんどない状態で始めるべきではありません。

投資金額が少ないので、投資から得られる利益は少なく、積立投資の費用を捻出しなければならないので、生活費を圧迫してしまいます。

投資を始めるのは、お金に余裕ができてからでも遅くないです。

キャッシングやクレジットカードの利用は控える

借金を返済したからといって、キャッシングの利用やクレジットカードの利用は控えましょう。

借金の完済に成功しても、お金が足りなくなったら借金をする癖がまだ抜けていない可能性があります。実際に、借金を返済したのにまた借金が膨らんでしまい、弁護士事務所に相談する人もいます。

クレジットカードについても一括払いの利用なら問題ないですが、危険がないわけではありません。

クレジットカードを計画的に利用する自信がない人は、カード自体を解約したほうが良いです。

どうしても貯金が苦手な人は会社の財形貯蓄など強制的に貯まる仕組みを利用する

貯金をしたくても、どうしても貯金する予定のお金を使ってしまい、なかなか貯金ができない人でも、強制的に貯金ができる方法が財形貯蓄です。

財形貯蓄とは、勤務先の会社が金融機関と提携して、毎月の給料から一定額を天引きする仕組み。

つまり、給料から税金と財形貯蓄分のお金があらかじめ引かれているので、強制的に貯金ができます。

財形貯蓄には3種類ありますが、一般財形貯蓄を利用すれば、万が一のときにもお金を下ろしやすいのでおすすめです。

将来的にマイホームを持ちたい人は、住宅財形も良いかもしれません。

住宅財形を利用すれば、貯めたお金を住宅購入時の頭金にすることで、利息にかかる税金が非課税になるのでお得です。

一般財形貯蓄 使用目的は自由で3年以上積み立てることが条件。ただし、1年経てば自由に下ろすことができる
財形年金貯蓄 60歳以降に年金として受け取るために利用する
財形住宅貯蓄 住宅購入やリフォーム資金を用意するために利用する

ただし、財形貯蓄は勤務先が制度を導入していなければ利用ができません。

勤務先に財形貯蓄の制度が導入されてない場合は、生活用口座と貯蓄口座に分けてお金を預け、貯蓄口座からは一切お金を下ろさないようにするなど工夫が必要です。

借金の返済を先に済ませれば貯金しやすくなる

借金がある場合、お金の不安はとても大きいです。しかし、貯金をしながら借金の返済をしても中途半端な結果に終わります。

逆に、借金の返済を優先すれば、最終的に支払う利息を抑えることができるので、貯金もやりやすくなります。まずは現在の借金額や収入・支出を正確に把握することが借金を返済するための第一歩です。

また、既に借金が多すぎて返済が難しいと感じる場合は、専業主婦が借金だらけの毎日から脱出する方法とは?も参考にしてみてください。

借金を減らすための節約方法や借金が返せない場合の対処法について解説しています。